【トレーナーが伝授】つらい痛みに。すっきり首のばしトレーニング!

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リカバリートレーナーの伊藤晃一です。

肩甲骨まわりの痛み、上肢の痺れ、頭痛、吐き気、めまい、目の症状、耳鳴り……

これらの症状はわたしたちの生活を、不快にさせるに十分な要素ですが、医療機関などでも原因不明と片付けられることもしばしばです。

明らかにされない病態に対し、安静にしたり、湿布を貼ったりと、様々なケアを行いますが、首の運動機能の見直しが、皆さんの生活を楽にするかもしれません。

今回は首の伸展動作について学んでいきます。

缶コーヒーなどを飲むとき、しっかりと顔を上げて飲むことが出来ますか?

缶コーヒーを飲み切るために、最後まで首の動きを保てるかどうかというのは、首の機能のセルフチェックになります。

首の機能を整え、快適な日常生活や、レクリエーション、スポーツを満喫していきましょう。

人間の頭部の重さ

人間の頭の重さは体重比で約10%と言わています。

たとえば体重50kgの人は、約5kgということです。頚部というのは、5kgという重い頭を支え、不安定で外力に対して弱い構造であるため、激しいスポーツ活動や日頃の生活において損傷しやすい部位です。

さらに上位頚椎の脊柱管内には呼吸などの生命維持中枢を有する冤罪の末端があるため、この部位の損傷は死亡事故につながります。

頚椎の骨格・関節・運動

頚椎は7つの椎骨から構成され、頭蓋骨と第1頚椎が形成する環椎後頭関節は、前後に長い軸を持ち、屈曲・伸展のうなずき運動を行います。

正常な頚椎伸展挙動においては、体幹に対して頭部が先に動き始めるため、頚椎は上位頚椎から伸展を開始し、順に下位頚椎の動きへと繋がっていきます。

事故などにより、体幹に衝撃を受けた際、体幹の前方移動により、下位頚椎から上位頚椎へと伸展挙動を起こすことがあります。

衝撃を受けた直後、体幹もろとも押されることで下位頚椎は前方に移動しますが、頭部はその場にとどまり上位頚椎は動きません。

この非生理的な動きの中で、椎間関節は滑らかな動きを行うことが出来ず、椎間関節の痛みを引き起こすと考えられています。

首の伸展運動

まずは、正しい姿勢を作ります。

基本姿勢の理想的アライメントとは、身体上の5つのランドマークが一直線に並んでいる状態とされています。

横から見た状態、すなわち矢状面においては、耳垂(みみたぶ)、肩峰(鎖骨の延長線上にある肩の突起)、大転子(大腿骨の突起)、膝関節前部、外果(外くるぶし)前方が一直線に並んでいると理想的です。

座った状態では、耳垂と、肩峰が一直線になるように意識をしましょう。

出典: Woman Wellness Online

その姿勢を保ったまま、伸展動作を行います。

出典: Woman Wellness Online

前述した通り、伸展動作は、頭部から始まることを意識して行いましょう。

顎先からあげていき、徐々に首の関節を下の方までしっかり伸ばしていきます。伸展方向に対して、垂直軸から50度ほどが目標です。

写真では、指先で顎の動きを補助していますが、痛みや不安がなければ、頭部のみの動きにしてみてください。

自然な呼吸を繰り返しながら、まず10回行います。

出典: Woman Wellness Online

首の動きに集中するあまり、姿勢が崩れてしまわないように気をつけましょう。

写真は反り腰になっています。自然な上体を保ちます。

動作に痛みや不安のある方は無理をせず、回数を少なくしたり、動きを小さくして、調整を行なってください。

それでも不安がある方は、医療機関に相談してください。

無理のない範囲で日々のトレーニングに加えてみてくださいね!

【トレーナーが伝授】つらい痛みに。すっきり首のばしトレーニング!はWoman Wellness Onlineで公開された投稿です。

【筆者略歴】

伊藤晃一

トレーナー歴14年、現在まで15000セッション、1500名以上の方々を指導。俳優としても活動中。22歳の時にパーソナルトレーナー養成コースを受け同年デビュー初月から100本以上のセッションをこなす(友達から伝説だ!と言われました(笑))。29歳の時に渡米、ニューヨークにて出張パーソナルを中心に歌手、起業家、翻訳家、デザイナーの方達を指導しながら、NewYorkFilmAcademy(俳優学校)にて演技について学び、英語を習得。2009年帰国、自分のスキルを更に伸ばすためヨガ、ピラティス、マスターストレッチ、ファスティング(断食)資格を取得し“五感を満たせる快適な空間”でトレ ーニングを行ってもらいたいという思いから三軒茶屋にStudio Carpe Diem(カルペディエム)をオープン。“一生涯、自分の足で健康に歩き続けられるために”をコンセプトに、“運動の主治医”として“運動”、“食事”、“水”をお一人お一人に合わせてご提案しながら全国各地で活動中。