ナダル、フェデラーが再度席巻すると期待。ヒューイットが「全豪オープン」の展望を語る

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1月15日から始まる「全豪オープン」について、元世界ランキング1位で、現在は解説者などで活躍するレイトン・ヒューイット(オーストラリア)が、FOX SPORTS オーストラリアのインタビューで大会の展望を語った。

2017年の大会のファイナリストである、ロジャー・フェデラー(スイス)とラファエル・ナダル(スペイン)が2018年大会でも席巻する可能性は十分あるという。前年の半分をケガの回復に費やしたものの、決勝で対戦した長年のライバルであるフェデラーとナダルは、フルセットマッチの激闘を繰り広げた。

さらに両ベテランは、グランドスラムを2大会ずつ優勝したほか、世界ランキング1位(ナダル)、2位(フェデラー)と、ランキングでも好成績を収めシーズンを終えている。

大復活を遂げたふたりについて、ヒューイットは「ロジャーは、ケガを克服し36歳という年齢ながら時計を巻き戻したかのような活躍だった。ラファに対してすら、これまでで一番いい闘い方をしている。普通なら同じようなことはできないと考えるところだけど、あのふたりにできないことがあるとはいえないな」と、この2大スターが2018年も他を圧倒するだろうと示唆している。

一方、ビッグ4のうち現在もケガから復帰に向け調整しているノバク・ジョコビッチ(セルビア)と、アンディ・マレー(イギリス)の復帰後の活躍については、「ふたりが以前のように他の選手を圧倒できるかはわからない」と疑問符がつくという。

両者とも、7月の「ウィンブルドン」以降プレーをしておらず、肘のケガを抱えているジョコビッチは世界ランキング12位まで落ち、慢性的な腰の不調に悩まされているマレーも16位に落ちた。

ジョコビッチは、アンドレ・アガシ(アメリカ)とラデク・ステパネク(チェコ)をコーチに迎え入れ、ツアー復帰を目指している。

「2年ほど前の調子に戻すのは、彼らにとっても容易ではない。とはいえ、このふたりの可能性は否定しないけれど。ふたりとも真夏のオーストラリアで極めていいプレーをしてきたし、ロッド・レーバー・アリーナでのナイトマッチもいいプレーをしてきた。1週目を乗り切ればもちろんチャンスはあるし、さらにタフな試合になるだろうね」

3つのグランドスラムタイトルを持つスタン・ワウリンカ(スイス)をはじめ、トップ10の実力がある選手たちがケガからの復帰途上にあることから、ヒューイットは、台頭してきたニック・キリオス(オーストラリア)、ワイルドカードを得たタナシ・コキナキス(オーストラリア)などを挙げ、「オーストラリアの若手選手にもチャンスはある」と彼らが番狂わせを演じてくれる可能性に期待を寄せている。

さらにミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、錦織圭(日本/日清食品)のツアー復帰が予想されるだけに「面白い大会になるよ」と締めた。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2017年の「全豪オープン」の決勝で激闘を繰り広げたフェデラー(右)とナダル(左)
(Photo by Michael Dodge/Getty Images)