中国では空港などで「白タク」が客待ちをしている姿を見ることができる。料金メーターを設置していないことがほとんどであるため、料金はドライバーとの交渉で決まる。営業許可を受けていない白タクは中国でも違法の存在だが、実際には野放しにされているのが現状だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では空港などで「白タク」が客待ちをしている姿を見ることがある。料金メーターを設置していないことがほとんどであるため、料金はドライバーとの交渉で決まる。営業許可を受けていない白タクは中国でも違法の存在だが、実際には野放しにされているのが現状だ。

 日本を訪れる中国人旅行客が年々増加するなか、日本でも、中国人旅行客向けに白タク行為をする中国人が増加しているという。中国メディアの網易はこのほど、日本国内での中国人による白タク増加が問題となっていることを伝える記事を掲載した。

 記事は、中国の配車サービスアプリのなかには日本国内で配車サービスを手がける業者を検索できるものがあり、そのアプリに登録されているのは中国人の運転手だと紹介。おそらく登録されている中国人のほとんどがいわゆる白タクなのであろう。中国人旅行客は訪日前からアプリなどを通じて、白タクを手配している様子がうかがえる。

 中国人による白タクサービスは、正規のタクシーより高額な料金設定となっているケースも多いようだが、言葉が通じて、ドライバーがガイド代わりになるという点から、白タクを利用する中国人旅行客は少なくないようだ。記事は、白タクを利用した中国人客のネット上における評価として「水族館の割引チケットを買ってくれたり、美味しいと評判の定食屋に連れて行ってくれたり、心のこもったサービスを提供してくれた」といった書き込みを紹介している。

 日本国内の主要な空港では中国人による白タクが列をなしているという報道もあり、タクシー業界からは批判の声も上がっているようだが、逃げ道が多いため取り締まりも難しいとの見方がある。一方、中国では近年、シェアサイクルが爆発的に普及したが、2017年04月28日付の解放日報によればシェアサイクルの普及によって上海などの街中では白タクが減少したのだという。

 日本国内における中国人による白タクを取り締まるのが難しいのであれば、白タク以上の利便性を持つサービスを提供するほかないのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)