香川は徐々に調子を上げているが、まだ所属クラブでレギュラーを勝ち取ったとは言えない。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 10月5日に行なわれたニュージーランド戦の前日会見で、ハリルホジッチ監督が香川真司について言及した。
 
「真司とは話をしました。彼は怪我をして復帰したところで、まだたくさんのプレーはしていません。前節(アウクスブルク戦)はテクニックを駆使した美しいゴールを決めました。そしてドイツでも最も良いクラブのひとつに所属し、日々競争のなかで戦っています」
 
 日本代表の10番をそう評した後、今回のミーテングで本人に伝えた内容を明かした。
 
「できるだけクラブで試合に出て、ポジションを勝ち取ってほしいと言いました。もちろん、怪我の後はレベルが低下しますので、本来のレベルを取り戻してほしいとも。代表チームでプレーする意欲と決意を保つように要求しました」
 
 ハリルホジッチ監督の目には、本調子に戻っていないように映るのだろう。香川は5節のハンブルク戦で今季初得点を挙げ、7節・アウクスブルク戦では芸術的なループシュートを沈めた。しかし、そうしたハイパフォーマンスをコンスタントに発揮できているわけではなく、リーグ戦に先発したのは2試合だけだ。
 
 また、香川が代表でゴールを決めたのも、3月28日のタイ戦が最後。ハリルホジッチ監督は、発破をかける意味も含めて「本来のレベルを取り戻してほしい」と言ったのかもしれない。
 
 いずれにせよ、指揮官が香川に期待を寄せているのは間違いない。この2連戦では、目に見える形で要求に応えたいところだ。