バイエルンに色目? ホッフェンハイム監督の発言に、アンチェロッティ監督が“大人の対応”

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 9月14日付けのドイツ各メディアがホッフェンハイムのユリアン・ナーゲルスマン監督の「謝罪」を伝えている。

 事の発端はドイツメディア『ユーロシュポルト』のインタビューの中で「今の生活はものすごく幸せだけれど、バイエルンで仕事ができれば、もう少しだけ幸せになれるかもしれないね。でも、僕の幸せはバイエルンには左右されないよ」という発言が拡大解釈されたこと。この発言はドイツ中のメディアに大きく取り上げられてしまった。

 ナーゲルスマン監督は翌日、「思わぬ形で大きな波紋を呼んでしまった。(カルロ)アンチェロッティ監督にはすぐにメールを送ったよ。もう済んだことさ。あれは僕の夢に関する正直な言葉だけれど、それが『就職活動』ではないよ」釈明し、「アンチェロッティ監督は僕のタンスにしまってあるパンツやポロシャツよりも多くのタイトルを獲得しているんだ」と独特の言い回しで大きなリスペクトを示した。

 チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第1節のアンデルレヒト戦で快勝したバイエルンのアンチェロッティ監督は、試合後にこの話を聞かれると「ユリアンのような若くて有能な監督が、トップクラブでの仕事を夢見るのは普通のことだ。それに彼はドイツ人だから、(バイエルンでの監督を夢見るのは)当たり前のことだ」と冷静に答えた。それどころか、以前に直接会ったときに「『いつかビッククラブで仕事ができるように祈っている』と伝えたことがあるんだ」というエピソードまで明かして、その場を和ませた。

 9日に行われたブンデスリーガ第3節では王者バイエルンに対し、“奇襲”で大金星を上げたナーゲルスマン監督だが、ピッチ外ではビッククラブを渡り歩いてきたアンチェロッティ監督が「名将」として成熟した大人の貫禄を示した。“うっかり発言”で騒動の原因となってしまったナーゲルスマン監督だったが、騒動の中でも動じないアンチェロッティ監督の姿勢に、今回は助けられたようだ。