新潟の停滞する雰囲気を変えられるか。インタビューでは新天地に懸ける想いも語ってくれている。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 今夏、磯村亮太は名古屋グランパスからアルビレックス新潟へと移籍。新潟の公式ホームページ上には、新たに「磯村亮太」のプロフィールページが作られた。
 
 そこには、「尊敬する人物は、吉田麻也選手」と書いてある。
 
 磯村と吉田は2歳違い。ともに名古屋の下部組織で育ち、2009年にはプロとしてトップチームでも1年間一緒にプレーした。
 
 しかし、吉田は2009年12月にオランダのVVVフェンロへ移籍。若くして海を渡り、その後は日本代表のレギュラーとして活躍し、現在はイングランドのサウサンプトンでプレーする。対して磯村は、下部組織時代から15年間名古屋ひと筋。今夏プロキャリアで初めて名古屋を離れることになった。
 
 初めて移籍を経験し、その苦難を感じている磯村にとって、吉田は単なる”先輩”ではない。磯村は吉田の凄みをこう語る。
 
「彼の凄いところはメンタルの強さ。21歳で海外のクラブに移籍してもまるで怯むことなく、自分を表現できる。そういうところを見習いたい」
 
 名古屋では吉田だけでなく、田中マルクス闘莉王や楢粼正剛といった精神的にタフで偉大な選手に囲まれていた。そんな環境で成長した磯村は、今季はクラブの選手会長も務め、名実ともに名古屋というクラブを背負って立つ存在となっていた。
 
 それでも、磯村はどこか自分に甘さを感じていた。「そういう人たちを見て来たからこそ……」
 
 ジュニアユースから15年所属した愛する名古屋を離れてまで、J1で最下位の新潟へ。
 
 磯村があえて茨の道を選んだ理由とは――。

取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
 
※磯村選手のインタビュー全文は、8月24日発売の「サッカーダイジェスト」(磯村亮太/「あえて茨の道へ」)にて掲載しています。