3歳以下のしつけに効果抜群!? 子ども騙しかもしれないけれど、使えるテクニック
子どもは子ども。まだ空想と現実の世界を行き来して生きています。
“ながらしつけ”になってない?忙しいママこそ身につけたい「子どもが一度で言うことを聞く」方法
だから、「こんな伝え方をしてうまくいくわけない」と思われることでも、意外と効果抜群だったりすることがあります。
今回は、そんな“子ども騙しかもしれないけれど使える言い方”を、『1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がご紹介します。
3歳以下の子に使えるやり方
親からの一方的な上から目線で一日中、「あれしなさい!これしなさい!」と命令されるのは嫌なものです。
そんなときは次のようにしましょう。
物を介在させる場合
■パズルを片付けないとき
「パズルが『元あった場所に戻りたい!』って泣いているよ。パズルをそれぞれのお部屋に戻してあげよう」
■積み木やレゴを片付けないとき
「元のお家に返してあげないと迷子になっちゃうよ。二度と見つけてもらえず、積み木が悲しい思いをするよ。お家に戻してあげよう」
■電車やミニカーを出しっぱなしにするとき
「駐車場に入れよう。車庫に戻そう。出しっぱなしだとレッカー車に持って行かれちゃうよ」(電車やミニカーをしまうスペースを車庫と見立てておけばよい)
■好き嫌いして人参を食べないとき
「あら、何か人参が喋っている・・・なに、なに」(そう言ってママが人参に聞き耳を立てる)
(人参の声の振りをして) 『○○ちゃんに食べてほしいな。そうじゃないとゴミ箱に捨てられてしまう。○○ちゃんに食べてもらって○○ちゃんのお腹の中に入って身体の肉や血になりたいな!』
その後、ママが「わあ、人参さんが悲しんでいる。食べてあげようよ」と言うのです。
パペット人形も効果的
ママが女優になり切ってうまく演じることができなかったら、パペット人形を準備しましょう。
人形に語らせるのです。
例えば、片づけないときは「ねえ、○○ちゃん、一緒に片付けようよ。僕一人じゃあ大変だよ」と人形に片付けさせて、人形から手伝いを要求させるのです。きっと真似して片づけるでしょう。
お母さん役、先生役をやらせる
子どもは“ごっこ遊び”が好きです。いわゆる“お母さんごっこ”“先生ごっこ”です。
いつまでも片づけをしないとき「今日は○○ちゃんが保育園の先生になって片付けの仕方を教えてね、見本を見せてね」と言います。
嬉々として自慢気に「これはこうやって片付けるんだよ」と教えてくれるかもしれません。
4歳以上の子に有効な伝え方
ここまでの、3歳以下の子に使える手は、4〜5歳くらいになると使えなくなります。
「そうやってうまく騙してやらせようとしているな・・・」と子どもからはお見通しです。
スーパーで走り回っている子に「お巡りさんに捕まるよ」「警備員さんに捕まってしまうよ」なんて子ども騙しの叱り方をしている人もいますが、これも「走ったくらいで、捕まる訳がない」と子どもは思っているのです。
筆者は以前、年長児に指導をしていました。椅子を倒したり暴言を吐くなど態度が悪いので「そんなことをしていると4月になっても小学生になれないよ」と、ちょっとした脅しのテクニックを使ってみました。
すると、返ってきた返事は!
「春になったら義務教育が始まるから自動的に小学生になれる!」と反撃されました。
私は子どもの言葉に負けました。甘く見られていたのです。
「先生が話をしているときは静かに聞いているのがルールです!」と毅然とした態度で言えばよかったのです。
これと同じで、子どもが4歳を過ぎたら変な脅し文句を使わない方が賢明です。
「もう、赤ちゃんではないでしょ。自分で出したものは全て元あった場所に片づけようね。そうしないと家は汚くなるし、物はどんどん無くなるよ」と真実を教えていきましょう。
まとめ
まだ子どもが2〜3歳の頃は、人形は生きていると感じていたり、空想と現実の境目がない中で生きています。そんな純粋な心を上手に活用するのも良い方法です。
そして、4歳を過ぎたら「なぜ好き嫌いしないで食べないとだめなのか」「なぜ、出したものは元の位置に戻さなくてはいけないのか」ということを、一人前扱いして話すと、子どももちゃんと聞いてくれますよ。
年齢により、使い分けてみてくださいね。