麻央さんの死期を早めた?芸能人がハマる”水素水ブーム”の危うさ(写真はイメージです)

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 乳がんで闘病中だったフリーアナウンサーで歌舞伎役者・市川海老蔵(39)の妻である小林麻央さん(享年34)が通っていたクリニックが、無届け医療で業務停止命令を受けていたことが『女性自身』(光文社)の取材で明らかになった。その小林麻央さんだが、乳がんの闘病にあらゆる治療法を試したことがブログから明らかになっている。

 そこで、利用していたのが、表参道にある某クリニックだ。

「麻央さんは、水素温熱免疫療法というのを、クリニックに勧められて行っていたようです。1回あたり20万円分の水素水を使った温熱療法ですが、実態はタダのお風呂だともインターネット上では指摘されている。現在のところ、水素水については、医学的な効果が立証されたと言えるほどの数値は出ておらず、かといって害も認められていない。活性酸素を抑制する、疲れが取れる、老化を遅らせるなどのアプローチが消費者にわかりやすいため、特別な治療としてハマる人が続出しています」(芸能記者)

 しかしがん治療の場合には、現代医療を中断して水素水療法に走っている間に病気の進行が進んでしまい、症状が悪化する可能性があるなど危険性が高い。結局、このクリニックは無届け医療で業務停止命令を受けている。

■水素水にハマる女性芸能人たち

 医学的な根拠はなくても、知る人ぞ知る健康法として女性芸能人がハマりがちな水素水。憧れのビジュアルと知名度を持ち、ブログで情報発信すれば影響力もある。そんな彼女たちが水素水にハマり、読者に情報を発信しているケースも。

「藤原紀香(46)を代表として、辻希美(30)、山田優(32)、押切もえ(37)、紗栄子(30)などが、かつてブログで水素水の愛用者だということを公言していました。芸能人は人気商売で将来が不安定なため、スピリチュアルなことに将来を託すことが多く、占いに心酔する人も多い。健康法や美容法もそのひとつで、水素水などの効果が怪しげな商品に手を出してしまうのです。自分たちが愛用するだけなら問題はありませんが、盲目的に信じるファンもいるでしょうね」(芸能記者)

 水素水自体に危険性は認められていないが、藁にもすがりたい病人の気持ちを利用して標準治療を遅らせるようなことがあったとしたら、クリニックとしてのモラルを疑われる問題だ。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。