【ファンキー通信】ママチャリ12時間耐久レース

写真拡大

 人間とマシンがスピードの限界に挑むモータースポーツ。中でも耐久レースは、スピードに耐久性というハードルも加わる過酷なレースだ。日本では毎年夏に開催される鈴鹿8時間耐久レース、世界ではル・マン24時間耐久レースなど、著名な大会も多い。そこで今回は、北海道で開催されている一風変わった耐久レースを紹介しよう。

 北海道帯広にある十勝インターナショナルスピードウェイ。十勝平野を一望する丘に総工費100億円をかけて作られたサーキットで、F1レースを開催することも可能だ。ここで毎年8月に開催されているのが、「ママチャリ12時間耐久レース」だ。

 ん、ママチャリ?? そうこのレースは、自動車やバイクではなく、自転車を使った耐久レースなのだ。

 「北海道は自転車のロードレースが盛んです。でも、結局観戦するだけで終わりです。何か自分たちも参加できるイベントをやってみたいと思って、企画したんですよ。速さを競うのではなく、パフォーマンス賞や応援賞などを設けるなどして、とにかく楽しんでもらいたいですね」と大会実行委員の村岡さんは語る。

 着ぐるみなどコスプレをしてレースに出場する参加者も多く、大会は牧歌的な空気に包まれる。しかし、サーキットという場所柄なのか、シグナルが青に変わった途端に、参加者の闘争本能に火がつくらしい。

 「みなさんマジメで・・・。毎年、カトちゃんに扮して参加するチームがいたんですが、これがまたやたらと速いんですよ。ごぼう抜きです。シャーシやギアを変えたりして、ママチャリをチューンナップするチーム多いんですよ」(同)

 動きにくい着ぐるみを身につけて、12時間ママチャリを漕ぎ続ける。ある意味、鈴鹿8耐よりも過酷なレースといえるかもしれない。ちなみに今年の開催は、8月6日〜7日。興味のある方は、一度足を運んでみてはどうだろう?(文/verb)