世界ランキング9位の錦織圭【写真:Getty Images】

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全仏3年連続3回戦進出、相手は韓国の新鋭・鄭現…米メディアも注目

 テニスの全仏オープンは1日、男子シングルス2回戦で世界ランキング9位の第8シード・錦織圭(日清食品)が同74位のジェレミー・シャルディー(フランス)を6-3、6-0、7-6のストレートで下し、3回戦進出を果たした。次戦は韓国の21歳、鄭現(韓国)と激突。ローラン・ギャロスで日韓対決を実現させた両者について、米放送局「FOXスポーツ」アジア版は「アジア勢のプライドを発揮している」と伝えた。

 錦織が圧巻の強さで、3年連続3回戦に駒を進めた。

 この日は地元フランスの声援を受けるシャルディー相手にも動じることなくプレー。第1セット途中から第3セットで3-0とするまで12ゲームを連続で奪うなど、完全に試合の流れを掌握した。

 同局は錦織の圧倒ぶりを、このようにレポートしている。

「日本のスーパースターは最初のサービスゲームを落としたものの、ブレークバックして持ち直し、第1セットを取った。そして、第8シードは第2セットは28分しか必要とせず、楽々と終えた。フランス人の観衆は第3セット中盤でシャルディーに火をつけ、反撃した。しかし、タイブレークの5-5から錦織が2連続ポイントを奪い、チャンスの瞬間でより良いプレーをした」

 地元選手を後押しする“完全アウェー”の中、勝負所で力を出し切ったことを評価した。

右手首痛から復活への階段を上がる錦織、次戦で21歳の有望株と激突

 着実に復活への階段を上がっている。

 錦織は右手首の故障で4月のバルセロナ・オープンは参加を取りやめた。5月のマドリード・オープンでは準々決勝で棄権、BLNイタリア国際は3回戦敗退。2年8か月守り続けたトップ8の座から陥落したが、試合勘を取り戻すために緊急参戦したジュネーブ・オープンで4強入りし、コンディションを整えた。

 1回戦後には「フィジカル的にはかなり強くなった」と復調を実感していた錦織。次に待ち受けるのは、韓国の新鋭だ。

 3回戦の相手は、21歳の鄭現。2回戦でデニス・イストミン(ウズベキスタン)を6-1、7-5、6-1とストレート勝ちした。記事によると、自身初の3回戦進出となったという。

 全仏での「日韓対決」が決まり、同局も注目。「錦織と鄭はアジアのプライドを発揮している」と記述した。

 試合は3日組まれる予定。果たして、錦織は21歳の有望株を相手に世界トップレベルで戦い続けてきた貫禄を見せつけられるか。