クレジット・デビット・電子マネー、どう使い分ける?決済の違いと使い方のコツとは

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iPhone がSuica対応となった。iPhoneユーザーもこれでようやく現金レス・カードレス生活ができると期待が高まった。

しかし、現時点ではPASMOやEdy、WAON、nanacoなど、Suica以外の多くの電子マネーには、非対応だ。

さまざまな電子マネーの決済が選べるAndroidに比べて、iPhoneを支払いのメインにするには、もう少し時間がかかりそうだ。

現在は、クレジットカードデビットカード電子マネーカードなど、現金レスで支払いができる便利な時代になっている。
しかし、決済の方法・カードの種類が増えたことは、煩雑さも増えたということ。

実際、どのカードを、どう使いこなせばいいのか? 

スマートな使い方に悩むことも増えた。

クレジットカードは便利だが「借金」と同じ?
現金以外の支払い方法として最初に定着したのがクレジットカードだ。
現金の持ち合わせが無い場合や高額な支払いなどで利用することが多かった。
しかし、クレジットカード決済が普及するにつれて、少額の支払いでも使われるようになった。
クレジットカードのメリットは、
・所持金や銀行口座に残高がなくても支払える
・分割支払いやボーナス払いができる
・海外でも利用できる(VISAやMasterカードなど)
・ポイントなどの特典が付く(還元率が高い)
・小銭をやり取りする手間がかからない
と、便利だ。
ただし、購入した金額が翌月以降には、銀行口座から引き落とされる。
実際の支払いが完了するまでは、カード会社に「借金」していることになる。

このためクレジットカードは、カード会社の審査に通らなければカードを作成(所有)できない。
また、購入後、支払いは翌月以降と、実際の支払いまで時間差があるため、利用額を把握しづらく、使い過ぎてしまうこともあるのはデメリットとも言える。
出金などを管理し、家計をきちんと把握できる人には向いている。

デビットカードはその場で口座引き落としだから安心?
クレジットカードと似ているが、性質が大きく異なるのがデビットカードだ。
利用したその場で決済され、銀行口座から支払い金額が引き落とされるのが最大の特徴だ。
「購入=支払い」となり、時間差が無いのが、クレジットカードと大きく異なる。

そして、銀行口座の残高の範囲内での利用に限られる。
クレジットカードのように買い物をしすぎて、翌月の請求金額に慌てる――というようなことは起こらない。

借金をして買い物をすることに抵抗がある人、収支管理が苦手な人にはお勧めだ。
ただし、海外で利用できないもの、年会費がかかるものもあるので、作成する際にはよく確認しよう。
また、クレジットカードなどと比べると、ポイント還元率が低いことが多い。

デビットカードのメリット
・支払金額がその場で銀行口座から引き落とされる
・口座残高以上の無茶な買い物を防げる
・銀行口座があれば審査なしで手軽に作成できる
・小銭をやり取りする手間がかからない

電子マネーカードは前払いの安心感
EdyやWAON、nanacoなどの電子マネーカードは、普段のちょっとした買い物、特に少額の支払いをするときに利用している人が多い。

あらかじめ、使える金額をチャージしておく必要があるが、チャージした金額以上は使えない。しかし、その分、使う金額をしっかり管理しやすい。

また、現金をやり取りする手間がかからず、素早く会計できるのもメリットだ。
特に少額の買い物では、カードやスマホをかざすだけで支払いが完了する。

電子マネーカードのメリット
・小銭をやり取りする手間がかからない
・スマホで利用すればカードが増えなくて済む
・あらかじめお金をチャージして利用するため、使いすぎを防げる

ただし、自動チャージを利用する場合は、利用金額の把握が曖昧になるので、注意したい。また、残高チェックを怠ると、支払いの際に残高不足になり、逆に手間取るので注意しよう。


実際、こうした現金レスな電子・カード決済は急速に普及している。
しかし、現金での支払いが100%不要になるのは、まだまだ先の話しだ。

とは言うものの、現金で支払う機会は確実に減ってきているのも事実だ。

カードの支払いは、小銭を探す手間もなくなり、大きな現金を持ち歩く必要もないので、安全面も向上する。
それぞれのカード決済の特徴を理解して、TPOに合わせた支払い方法を使っていこう。