食べれば食べるほどきれいになる!女性ホルモンを増やす神フード
生理周期とともに絶妙なバランスで分泌量がかわり、女性のカラダを保っている女性ホルモン。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、いずれも女性のカラダには重要な役割を果たしているため、どちらかの分泌が悪くなると体調を崩してしまいます。
そこで今回は栄養学のテキストも監修する筆者が、女性ホルモンに作用する食品をご紹介します。
■1:大豆だけじゃない!? エストロゲン(卵胞ホルモン)を増やす食品
エストロゲンは卵胞の成長を促す作用だけでなく、幸せホルモン“セロトニン”の分泌を促して心を安定させたり、お肌の潤いや張りを保つコラーゲンやエラスチンの生成を助け、また骨の新陳代謝のバランスを保ったりと嬉しい作用が多くあります。
一般的には女性ホルモン作用のあるイソフラボンを含む大豆が有名ですが、実はミネラルの一種ボロン(ホウ素)も、女性ホルモンの分泌を促すといわれています。ボロンは海藻類、キャベツやピュアココアに多く含まれていますが、熱に弱いため、生で食べられるキャベツがおススメです。ただしボロンは摂り過ぎると代謝を促進するビタミンB2の排泄を促してしまうので、注意が必要です。
■2:プロゲステロン(黄体ホルモン)を増やす食品
排卵後から生理前にかけて分泌が増えるプロゲステロンは、腸の蠕動運動を抑えて便秘を引き起こしたり、皮脂の分泌やメラニン色素の生成を促進したり、イライラや不安など、心にもあまり好ましくない影響がでるため、“おブスホルモン”などと呼ばれることもあります。
しかしプロゲステロンは子宮内膜を厚くし、受精卵の着床や発育には欠かせないホルモン。それだけでなく分泌量が不足すると、エストロゲンとのバランスが悪くなって乳がんのリスクが高まることもあります。
プロゲステロンを増やす食品は、その原料のひとつとなるビタミンEを多く含むアボカドやアーモンド、オイルサーディンなどもおススメ。そしてビタミンCを多く含む食品、今の時期なら柿やみかん、キウイなどを一緒に摂ると相乗作用でよりよい結果が期待できるでしょう。
■3:プロスタグランジンの対策も忘れずに
PMSや生理痛がひどい人は、プロスタグランジンというホルモンの分泌が多いと言われています。プロスタグランジンは子宮の収縮に関わる必要なホルモンではありますが、炎症を促進したり痛みを感じやすくしたりするというあまり嬉しくない作用もあるので、過剰な分泌は避けたいもの。プロスタグランジンを抑える食品はEPAやDHAを多く含むまぐろのトロや鮭、アジやサバなどの青魚に多く含まれています。
ご紹介した3つのホルモン。いずれも女性のカラダには不可欠なものですが、分泌過剰は逆効果。ホルモンの働きから「わたしって分泌が不足している?」と思われるものがあれば、うまく食事も工夫してみてくださいね。
【参考】
※ 日本成人病予防協会 学術刊行物『ほすぴ』
【筆者略歴】
※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。
【画像】
※ Aila Images / shutterstock