圧倒的なLIVEの迫力を体感せよ!! 舞台『プリンス・オブ・ストライド THE LIVE STAGE』出演 伊崎龍次郎&蒼木 陣インタビュー
6人一組で街中を駆け抜けるエクストリームスポーツ「ストライド」に魅せられた高校生たちの青春疾走ストーリー『プリンス・オブ・ストライド』が、ついに舞台化。八神 陸役の伊崎龍次郎と藤原 尊役の蒼木 陣に、オーディション時の振り返りから、お互いが学生時代に夢中になったものまで、たっぷりと話を聞いた。実はこのふたり、芸能界に入る前からの知り合いだという。息の合った演技で魅せてくれる今回の舞台、面白くならないわけがないっ!

撮影/宮坂浩見 取材・文/花村扶美 ヘアメイク/青山亜耶

「僕は天然じゃないよ! 龍次郎が天然だよ!」(蒼木)



――伊崎さんと蒼木さんは、芸能界に入る前から知り合いだったとか?

蒼木 はい。大阪出身なんですけど、地元が一緒で、デビューする前からお互い顔見知りでした。

――今日の撮影の洋服もカブってたし、おふたりは気が合ってるんですね(笑)。

伊崎 ビックリしたね(笑)。前もって打ち合わせもしてないのに、似たようなコーディネートだし、撮影では同じポーズになっちゃったり…。
蒼木 なんなら、龍次郎が腕にしてる赤いブレスレットと似たようなのを俺も持っていて、今日つけていこうか迷ったんだよね。
伊崎 マジか!(笑)

――インタビューでも、おふたりの仲のよさを伝えられたらと思います(笑)。まずは、初めて会ったときの第一印象を教えてください。

蒼木 顔は知ってたけどちゃんと話したことがなかったので、どういう子かよく知らなかったんですね。だから初めて会ったときは、どんどん期待値が上がっていきました(笑)。
伊崎 期待値?(笑)
蒼木 地元が一緒っていうのもあるから、たくさんいる役者さんのなかでもやっぱり気になる存在だったんですよね。龍次郎が出る作品や情報を聞くたびに、“こんな作品にも出ているんだ! スゴいな!”って。
伊崎 いやいや…(照)。
蒼木 実際に話してみたら、すごく人懐っこくて、誰からも好かれるような人柄だったので、会えてよかったなって思いました(笑)。



――今もその頃の印象と変わらずですか?

蒼木 人懐っこい印象は変わらないですけど、“自分はこうしたい!”という芯がしっかりある子だなと思いました。さらに尊敬の気持ちが強まったので、またこうして一緒に仕事ができることがうれしいです。
伊崎 ありがとう。僕も、芸能界に入る前から陣くんのことは知ってたので、実際会ったときは“あ、ホンモノだ!”って思いました(笑)。

――最初に会ったのはどこで…?

伊崎 稽古場で会いました。そのときの印象は、1歳年上なだけなのにすごくどっしりとしていて、何か存在感があったんですよね。でも、全然偉ぶらないというか共演者の子たちが接しやすいように、自分をイジられキャラに持っていってて…。
蒼木 えー! そんな意識してなかったけど。

――第一印象から変わりましたか?

伊崎 いい意味で変わらないです(笑)。最初はお兄さんだし敬語で話してたんですけど、「敬語はいらないよ」って言ってくれて。だからすぐに打ち解けましたね。

――おふたりとも、雰囲気が兄弟のようですね。

蒼木 そうですかね…? でも、龍次郎といると居心地がいいんですよね。
伊崎 陣くん、天然だから。
蒼木 天然じゃないよ! 龍次郎が天然なんだよ。
伊崎 俺は抜けてるだけで、陣くんは天然。
蒼木 天然じゃないから! 自分ではしっかりしてる…と思ってるんだけど(笑)。



「ふたりで陸と尊をやれたらいいねって話してた」(伊崎)



――舞台『プリンス・オブ・ストライド』が12月から上演となり、伊崎さんは八神 陸役、蒼木さんは藤原 尊役で出演が決まりました。お互い、オーディションを受けているのは知っていましたか?

蒼木 お互い知らずに。でも、受けてるのかな、というのはなんとなく…。
伊崎 陣くんはアクロバットも得意なんです。だから、『プリスト』のオーディションで陣くんを見たとき、「来たな!」って思った(笑)。
蒼木 僕も僕で、オーディション会場に行ったら龍次郎がいたから、やっぱりって(笑)。

――どのようなオーディションだったんですか?

伊崎 最初はいろんな役のセリフを読んで。
蒼木 次に、短い距離を走って、走って、走って…。それから、椅子を飛び越えたり、スタートダッシュとか、簡単な動きを見ていただいて。
伊崎 で、最終オーディションのときに、ふたり一組になって、キャラクター同士のセリフの読み合わせをして、またダッシュやジャンプをやりました。

――セリフの読み合わせでは、いろんな役をやってみせたんですか?

伊崎 そうですね。僕の場合、それぞれのキャラクターの身長が書き出してあったので、西星学園の奥村 楓とか、方南学園の小日向(穂積)先輩とか、僕の身長に近いキャラクターに目星をつけていきました(笑)。いちばんは陸をやりたかったんですけど、僕は167cmで陸は174cmだったので、できないだろうなぁって…。だから、陸のセリフを読んでと言われたときはうれしかったです…!!

――おふたりがペアになって読むことはなかったんですか?

伊崎 それが、あったんですよ! あのとき陣くんは、陸と尊を読んだんだよね?
蒼木 そうそう。
伊崎 で、僕は陸と門脇(歩)先輩を読んで。オーディションの後、「ふたりで陸と尊をやれたらいいね」って話をしながら帰ったよね(笑)。

――おふたりのいい距離感が、オーディションでも出せたのかもしれないですね。受かったなという手応えはありましたか?

蒼木 いえ、ふたりとも絶望的な顔で帰りました。僕も自信はなかったけど、特に龍次郎はこの世の終わりみたいな顔をしてました(笑)。
伊崎 気持ちが先走りしすぎて、セリフを読むときに、たどたどしくなっちゃって。だから実技だけは全力を尽くそうと、ジャンプと走りは頑張りました。



――役が決まったときは、どう思いましたか?

伊崎 走るのが大好きだし、これはもう僕にぴったりの役だと思っていたので、本当にうれしかったです! マネージャーさんから「陸に決まったよ」という報告があって、最高にテンションが上がったところで「尊は誰だと思う?」って聞かれたんですよ(笑)。
蒼木 そうだったの?(笑)
伊崎 すぐにピンと来て「陣くんですか?」って聞いたら、「そうだよ」って。「おーーー!」って、さらにテンションが上がりました(笑)。

――蒼木さんはどうでしたか?

蒼木 僕は尊役と聞いたときは、今までクールな役をやったことがなかったので正直、意外でたまげました…(笑)。でも、やったことがないからこそ、尊をやりたいという気持ちもあったのでうれしかったです。

――陸を演じるのが伊崎さんだと聞いたときは…

蒼木 えーと…。あれ、どうだったっけ…?
伊崎 忘れちゃったの?(笑)
蒼木 ……(しばし考える)。そうそう、まず自分が受かったことに対する驚きがあったあとに、龍次郎が相方でふたりの空気感がよかったみたいな話もしていただいて、特別に意識して作ったわけではなかったけど、やっぱり仲のいい感じが出たのかなぁって。龍次郎と一緒だったら大丈夫だってオーディションのときから思ってましたしね。

――その後、お互い連絡を取り合ったんですか?

伊崎 情報解禁していいのかわからなかったので、連絡は控えていました(笑)。役が決まってから会ったのは、ビジュアル撮影のときだよね。ふたりでハイタッチした。
蒼木 やったね!ってね(笑)。



「実は人づきあいが器用なタイプじゃない」(蒼木)



――ご自分が演じる役はどんなキャラクターですか?

伊崎 僕が演じるのは、八神 陸という高校1年生の男の子で、性格は天真爛漫でまっすぐ、そしてスポーツ全般得意な子です。カバディ以外だけど(笑)。

――ご自分と似ているところはありますか?

伊崎 スポーツ全般が好きなところと、僕も明るいほうだと思うのでそこは似てるなと思いました。あと、仲間との絆を通して成長していく物語でもあるので、そこが舞台上の僕とリンクするといいなって……。あれ、何の話でしたっけ?(笑)
蒼木 今の感じ、陸っぽいね(笑)。話してる途中でなんだっけ?ってなるの。
伊崎 なんかとっちらかっちゃって(笑)。

――(笑)。陸の好きなところはありますか?

伊崎 めっちゃあります!!(笑)人懐こいところも好きですし、好きな子に対して気持ちを上手に伝えられない甘酸っぱい感じもいいなと思いますし、運動神経がいいところも、裏表がないところもすごくいいなと思うし、ここぞっていう場面ではしっかり熱く本気になれる芯の強さを持ってるところも、すごくカッコいいなって思います。
蒼木 陸への愛があふれてるね(笑)。



――蒼木さんはいかがでしょう?

蒼木 僕が演じる尊は、陸と同じ方南学園に入学するんですけど、誰よりも「ストライド」に対して熱い気持ちを持っています。そういうまっすぐな半面、人づきあいが苦手で、ちょっと不器用なところがあるんです。

――どういうところが不器用だと思いますか?

蒼木 自分をうまく表現できないところとか。だって、いきなり人の足を触って「いい脚してる」なんて言わないですよね(笑)。
伊崎 あははは。
蒼木 そういうちょっと抜けてる感じも憎めなくて好きです。

――尊とご自身の共通点は見つかりましたか?

蒼木 僕は人と話すことが好きなので、どちらかと言うと陸寄りではあるんですけど、ひとりのときってけっこう「無」なんですよ。
伊崎 「無」……?
蒼木 思考が停止して、ゼロになるときがあって…(笑)。暗いわけではないけど、実は人づきあいが器用にこなせるタイプじゃないところが似てるのかなって。
伊崎 そういう面もあるんだ?
蒼木 本当に深いところまでいくとね。あと、僕、芸能界に入る前はダンスで食べていきたいと思うくらいのめり込んでいたんですけど、とことん突き進むところは尊と似てるなと思いますね。

――学生時代、ダンス部だったんですか?

蒼木 いえ。ダンスは中学1年のときに同じクラスの友だちに誘われて始めたのがキッカケなんですけど、部活ではなかったので、道端の隅っこや公園や公民館で練習してました。

――運動部には入ってなかったんですか?

蒼木 ダンスをしつつ、バスケ部や卓球部でも活動してました。でも、結局ダンスのほうにハマっていっちゃって。…高校に入ってからは部活に入らず、時間さえあればダンスをやってましたね。