中国と日本は古代から現代に至るまで、時期によって主従、雁行、対立、友好と関係を変えながら共存してきた。日本が中国の一部になったことがなければ、中国全体が日本に併合されたこともないのである。それゆえ「もし日本と中国が一緒になったら」という想像がしばしば行われてきた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国と日本は古代から現代に至るまで、時期によって主従、雁行、対立、友好と関係を変えながら共存してきた。日本が中国の一部になったことがなければ、中国全体が日本に併合されたこともないのである。それゆえ「もし日本と中国が一緒になったら」という想像がしばしば行われてきた。

 中国メディア・今日頭条は19日、「もし中国がある日、日本を併合したらどうなるか」とする文章を掲載した。文章はまず「併合ではなく、日本側が臣下となることを自ら望む」ケースについて言及。それは、米国が日本をもはやアジアの「駒」とする必要がなくなった時に初めて実現する可能性があるとした。

 そして、仮に日本が「臣下になりたい」との意向を進んで示してきた時に、中国はどのような姿勢を取るべきかについて考察した。自治権を与えるか否か、どんな特別な法治が必要かといった点を考えることが重要であるとした。しかし、その一方で「実は、全ては妄想に過ぎないのである」として、日本が中国に対してへりくだるようなことはありえないとの見方を示している。そして「何といっても彼らは『小日本』だ。民族的な考え方が強い。武士道の精神にのっとってみな自害する。滅亡など恐れないのだ」とその「根拠」を挙げた。

 何はともあれ中国が日本を合併する、というのは現時点では夢物語に過ぎず、どのようなシナリオを描こうがそれは個人の自由である。ところで、もし中国に併合されたとして、果たして現代の日本人は「武士道精神にのっとり、民族の滅亡さえ辞さない」だろうか。現代の日本や日本人を、70年以上前の日本や日本人と同一視して考えるのは、あまりに短絡的だ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)