医大入試で「別れ話を手紙で書きなさい」(600文字以内)という問題があった

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大学入試の小論文と聞くと、難しい社会問題について自身の考えを的確に記述するというものを思い浮かべる人が多いだろう。しかし愛知医科大学では過去に、なんと恋愛に関するテーマの小論文が出題されたらしい。2014年度の過去問が「伝説の小論文」だとして、Twitterで話題になっている。

結婚を約束していた相手に600文字以内で別れの手紙





出題内容は「あなたにはこれまで3年間真剣なお付き合いをしてきて、来年くらいに結婚の約束をしている彼ないしは彼女がいるとします。ところが2カ月前にふとしたことで知り合った別の人が好きになってしまい、今付き合っている人と別れる決心をしました。600字以内でお別れの手紙を書いてください」というものだ。

一見少しふざけているように感じるこの設問だが、「医者に必要なコミュニケーション力とか説得能力、落ち度があった場合でも相手に訴訟されない誠実さを伝えきる謝罪力とかを測るのにすごくいい適正確認になってると思うので、いい試験問題だと思う」と、医者に重要な的確なコミュニケーション能力を測れる良い問題だという声も多く上がっている。

他にも、難しいと言われている採点基準についても「別れ話の採点方法は、きっとチェックリストがあるんだろうな。謝罪しているか、感謝の言葉はあるか、納得性あるかetc」といった分析もされており、この設問はかなりの良問なのかもしれない。

医学部受験の予備校が運営する医学部受験ドットコムでは、この問題を「大学の狙いに注意すること。『自分の言いにくいことを相手にどのように伝えるか』よりも、『相手にとって辛いことを、思いやりを持ってどう伝えるか』を踏まえて書いた方がよいと思われる」と分析している。

恋愛経験で差がつく?


Twitterでは良問だと言われる一方で「恋愛経験によって如実に差が出るやんけ! チェリー殺しにもほどがある!」と切実な声も。確かに、医学部を目指す学生のように青春を勉学に注いできた人が、最後の最後で恋愛経験で合否が左右されてしまうとしたら少し酷かもしれない。

ちなみに2012年度の小論文も設問がユニークだった。設定が妙にリアルで数字が具体的である。
「あなたが日曜日にうちでゆっくりしていると、アフリカの難民を救う会のNGOの人が2人訪ねて来ました。『1ヶ月に2万円の寄付をしてもらえれば、綺麗な水を提供して1年に1000人の子供が命を落とすのを助けることができます。寄付をお願いします。』と頼んできました。ちなみにあなたは資格を取るために夜間の専門学校に通っていてそれに1万5千円の費用がかかっています。アルバイトで生計を立てていて1ヶ月の収入は16万円です。NGOの人達への答えを500字以上600字以内で書いてください」