ママのための音楽フェス「MOMJAM」 クラブミュージックにノッて親子で踊る

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「保育園落ちた日本死ね!!!」なるブログは賛否両論あったものの、そのインパクトは大きかった。何しろ、お子さんを持つママさんたちの“生きづらさ”や“苦悩”がハッキリと浮き彫りになったので。

親も子どももノレるクラブミュージックで踊る


ところで、昨日(17日)に興味深いイベントが行われています。元キャリアウーマンだった主婦が集まって作った“人妻クリエイター集団”「HAP(ハップ)」が開催したのは、音楽イベント「MOMJAM」。




このイベントを開催した経緯を、「HAP」の木下清美さんに伺いました。まず、ママになって感じたのは「子連れで遊ぶ場所がない」ということだったそう。
「ママがどこかへ遊びに行くためには『託児所へ預けて遊ぶ』という方法もあるんですが、それだと少しだけ罪悪感が生まれます。全てを託して遊べない気持ちがあったので、『子どもも楽しめてお母さんも楽しめる空間があってもいいんじゃないか?』と思い立ったのが発端です」

今回は音楽イベントなので、DJがイカした音楽をかけてくれました。まずは、ママ向けファッション誌「mamagirl」の読者モデルであり、セレクトショップのオーナーでもあるseicoさんが登場。



2番手には、全国の保育園や幼稚園でのDJプレイが話題のKAZUHIRO ABOさんがプレイします。


結果、フロア内のママさんと子どもたちはノリノリ!



子ども向けのDJを行う際、KAZUHIRO ABOさんが気を付けていることがあるそうなので伺ってみました。
「一人ひとり好きな曲は違うのに“子ども向け”って一括りにされがちで、しかも“子どもが好きそうな曲”って大人が決めてるところがあるんですね。だから、子どもを過剰に子ども扱いしない選曲を考えています。あと、音質についても気を付けています。年をとると高い音から聴こえなくなっていきますが、ということは子どもって大人以上に高い音がよく聴こえてる。高いシャリシャリした音は子どもはよく聴こえているので、大人の耳の衰えを逆算して音を作っています」

お子さんと一緒にクラブへ行けて、なおかつ子どもがノレる音楽が流れていたら最高じゃないですか!?
「親子で一緒に遊びに行くにしても、子ども向けの音楽を流す場所はあるけど、子ども向けの音楽だけだと私たちは楽しくないじゃないですか? 親も楽しめて子どもも楽しめるクラブミュージックのある箱はなかなか無いので、そういうイベントをやりたいと思いました」(木下さん)

キレッキレのダンスを披露した子どもたちが“ダンスプリンセス”“ダンスキング”に選ばれる


もちろん、設備面も抜かりなし。ママさんたちが来ても気兼ねなく遊べるように整われていました。ダンスフロアにはベビーゲートが設置されてるし、



別フロアにはベビーカー置き場・授乳スペース・オムツ替えスペースを完備。




また、会場内では保育士さんがいるので「ちょっとトイレに行きたい」なんて時は一時的に見てもらってもいい。お子さんの安全をしっかり確保します。


食事面にも、注目。赤ちゃんの離乳食にもオススメな群馬名物ひもかわうどんが用意されていました。

フードは食べ放題のビュッフェスタイルで、昼からちょい飲みできちゃうお酒も用意されていました。これは、パパさんたちにとってもありがたい!


また、2歳から遊べる「スポーツ吹矢」のコーナーも設置されていたようです。



フロア内を見ると、主に20代後半〜30代前半のママさんが多いよう。結婚前はクラブに行ってたけど今はもう行けないという人たちがメインのようです。で、聞くところによると今でも専業主婦のママさんはすごく多いみたいです。
「働いてるママさんは保育園に子どもを預けて一人でランチへ行ったりもできるんですが、専業主婦ってそれすらできなかったりするので、遊びたい気持ちが高まった主婦がすごい多いんですね」(木下さん)

さあ、そろそろエンディングの時間。本日、フロアでキレッキレのダンスを見せてくれた女の子と男の子が“ダンスプリンセス”“ダンスキング”に選ばれました!



彼ら彼女らには「お菓子の詰め合わせ」が、そしてママさんには「おもちゃ券」がプレゼントされました。

専業主婦になると、働いていた頃とのギャップがありすぎる


今回のイベントは、「HAP」に所属する3人のママさんたちによる運営で行われています。


運営メンバーの一人である織裳絵里加さんは、結婚前に映像系の仕事に就いていたそう。
「私たちって元々ものづくりをしていた人間だったんですが、3人とも専業主婦になって生活がガラッと変わったんです。クリエイターだった頃と比べ、家で子どもと2人で……という生活はあまりにもギャップがありすぎて、すごくストレスが溜まって、『育児のストレスを発散していきたいね』という話を同世代のママさんたちとしていました。また、最近はママさんたちが生きづらい時代になっている。ママ友と話していると『肩身狭いよね、ママさんって』という話になりがちなので、私たちみたいなお母さんが楽しめる場所が作れたらいいなというのが、イベントへのモチベーションになりました」(織裳さん)

そんなこの「MOMJAM」は、今後も年2回のペースを目標に開催されていくそう。


「保育園に入れなくて……という話が最近はすごく話題になっていますが、主婦が完全に無視された形で時代の話が進んでいる気もします。でも、専業主婦は一定数いるし、その人たちが何かできないわけでもない。家にずっと籠ってるわけでもないし、遊びに行きたい人たちもいると思うんです」(木下さん)

「できれば今年の冬の開催を目指したい」とのことなので、たまには気晴らししたい! というママさんたちは、パパ&お子さんと一緒に連れ立って遊びにくのもいいかもしれませんよ!
(寺西ジャジューカ)