舛添要一公式サイトより

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 舛添要一都知事(67)が4月27日、週刊文春の“毎週末「温泉地別荘」通い“報道を受けて「健康を保ってきちんと頭の整理をして、都民のために働く態勢を整えることは知事として重要な役割」などと反論。元府知事の橋下徹氏(46)や元都知事の猪瀬直樹氏(69)も含め、多くの人々から非難を浴びている。

■苦しい言い訳に非難轟々

 今回の事の発端は、またしても週刊文春。27日発売の5月5日・12日ゴールデンウィーク特大号で、舛添知事が神奈川県湯河原町の別荘に通い続ける生活について取り上げ、昨年4月から11月までに48回以上訪問していることなどを明らかにした。訪問しただけならまだしも、公用車を利用した往復を繰り返しており、その額を概算すると400万円近くにのぼると記している。

 以前からロンドン・パリの出張に約5000万円を使うなど“ゴージャス外交”が取り沙汰されていただけに窮地かと思いきや、本人は平然とした態度を見せている。27日にマスコミから取材を受けた際には「健康を保ってきちんと頭の整理をして、都民のために働く態勢を整えることは知事として重要な役割」「ルール通りにやっていて問題ない」などと反論した。

 しかし巷では、「小学生レベルの言い訳」「税金泥棒」「別荘通いできない奴は不健康」と皮肉や非難のオンパレード。「(舛添氏が立候補したら)次の選挙で必ず落としてやる」と鼻息の荒い意見も飛び出している。

 橋下氏も舛添知事の一連の行動に対して、東京都と大阪府の“知事格差”を引き合いにツイッターなどで非難。松井一郎府知事(53)の「橋下前知事時代に、知事旅費規程を変更されたけど、大した事はありません。国内線はエコノミーでJALのJクラスシートは千円自腹、海外出張の場合はビジネスクラスを利用OK、これだけでも有難いもんです」「東京や名古屋などの都市部に宿泊する場合は一泊13,200円まで、その他エリアでの宿泊費は一泊11,600円まで、海外は米国欧州の大都市で29,000円、アジアの都市(シンガポール除く)で19,400円」というツイートを引用し、旅費規定や公用車規定を何度も変更したと明かしている。

 また、“ルールにのっとって活動している”という都知事の言い分についても「舛添さん、ルールに従っているというのは官僚答弁。不合理なルールはどんどん変えないと。それが知事の役割」とバッサリ切り捨てた。

 橋下氏だけではなく前東京都知事の猪瀬氏も、28日放送の情報番組『スッキリ!!』(日本テレビ系)で「スイートルームや空港の貴賓室は必要ない」と舛添知事のやり方を否定した。

「税金で働く公人の意識を高くもって、自分の欲をどれだけ抑えられるかの問題。“ルール上の行動”とはいえ、同じ知事を経験した人間からも非難されるなんてよっぽど目に余る贅沢ぶりだということです。叩いたらもっとホコリが出てくるかもしれません」(報道関係者)

 天下りなど“贅沢ルール”が指摘される国会議員の影に隠れて、質素なイメージすらあった知事職。膿を出すには今が良いチャンスかもしれない。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。