「キャサリン‘s BAR」の外観

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 熊本城の瓦が崩れ落ちる映像に衝撃を受けた人も少なくないだろう。4月14日の「前震」に続き、16日にはマグニチュード7.3にも及ぶ「本震」に襲われた熊本県。現在も多くの人々が避難所暮らしを余儀なくされている。

 熊本市の中央区にある県内一の繁華街も影響は大きかった。前震から10日あまりが経つ24日時点で都市ガスは復旧せず、水も出たり出なかったりの状態だ。飲食店も半数以上が閉店しているとみられる。

 そんななか、いち早く営業を再開した店がある。タレント、スザンヌ(29)の母親キャサリンさん(本名、清美さん)が自ら店頭に立つ「キャサリン‘s BAR」だ。熊本市役所に近い通りにあるビルの1階にあるその店舗は、4月19日に店を開けた。公式ホームページでは「炊き出し営業」と題し、「キャサリンズバーは、ガスだけきてないけど、建物、店内は無事なので、今日は、お店にあった食材で、炊き込みご飯、作りました」と再開した旨をつづっている。

■スザンヌも手伝いにきていた

 実際に訪れたテレビ局のスタッフが話す。

「お母さんとスザンヌの妹さんのマーガレットさんがお店にいらっしゃいました。私がお邪魔するほんの30分ほど前まではスザンヌさんも手伝いにきていたそうです。スザンヌさんはもちろん、お母さんと妹さんの2人もすごくきれいで、東京でこんな方にお酒を作ってもらったらいくらするんだろうと思いましたよ」

 お酒の価格も良心的でビールは500円、カクテルも600円。スタッフが訪れた日も、常連らしい男性客が「自粛なんかいけん。飲んで盛り上がろう!」と気勢をあげていたという。

 肥後国の女性のたくましさをみせたキャサリンさん。今日も多くの客のよりどころとなっているはずだ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。