「東京臨海副都心スポーツフェスティバル 国道357号東京港トンネル RUN&WALK&YOGA RAVE」のプログラムとして「ヨガレイブ」が3月21日に行われた。ヨガレイブとは、ヨガ・ダンス・音楽の3つの要素をかけ合わせた新しいタイプのヨガ。肉体への負荷をかける「動的メニュー」とマインドに働きかける「静的メニュー」を組み合わせた、新機軸のコンテンツだ。



会場はなんと、海底トンネルの中。これまで未開通部分となっていた国道 357 号の一部で、3月26日(土)午前6時に開通する。それ以降は車しか通ることができないため、まさしく2度と足を踏み入れることのできない空間だ。






豪華なキャストが特別な空間を盛り上げる


今回のヨガレイブは3部構成。1時間ごとに違うキャストが登場し、それぞれが独自に選曲した音楽&プログラムでスペシャルな空間を盛り上げた。

セッション1はRYUZIさんが登場。劇団四季「ライオンキング」など多数の舞台に立ち、退団後も「シカゴ」、「ラ・マンチャの男」などに出演し、俳優としても活躍の場を広げている。


「そんなの関係ねぇの動きで」「シェーのポーズで」など、少しコミカルな説明&動作で、参加者からも自然と笑みがこぼれる、ハッピーな空間ができあがる。激しい動きをした後の、伸びとストレッチがかなりキツいようで、参加者からは悲鳴のような声が上がっていた。




会場内はひんやりとしていて少し肌寒いくらい。しかし、動くと暑くなるようで、上着を脱ぎ始める人も多かった。

モデルとしても活躍するキャストがテンションを上げまくる!


10分ほど休憩のあと、2人目のキャスト・来夏さんが登場。幼いころからアルゼンチン・タンゴ、クラシックバレエ、ジャズダンス、ガールズヒップホップなど経験。16 歳からはモデル活動も行い、現在はCYBERJAPAN DANCERSのメンバーとしてULTRA JAPANなど音楽フェスでも活躍中だ。


鼻呼吸をうながし、静的なメニューのあと、少しずつ激しい運動へ移行する。手の動きに合わせて、「ストレスをどんどん後ろのほうへ流していきましょう!」。隣の人と手をつなぎ、「自己紹介しましょう! はじめまして!」。ファレル・ウィリアムス"HAPPY"のBGMに合わせて、「ハッピーと叫びましょう!」、テンションがあがる掛け声がつづく。



ラストは座って、静かに呼吸を整える。「ありがとう、という言葉を伝えましょう。愛ある日を、いまを大切に。」


幻想的な照明につつまれる会場は、非日常を感じさせてくれる。

"世界で尊敬される日本人"のひとりが最後のセッションを担当


この日最後のセッションは、ユーコ・スミダ・ジャクソンさん。マイケル・ジャクソンやベビーフェイスのワールドツアーに参加し、世界の舞台で成功を収めた日本人ダンサーだ。2007年Newsweek誌の"世界で尊敬される日本人100 人"に選ばれた。ダンスとヨガと格闘技の要素をミックスさせた「アウェークニング」の考案者でもある。


空間を切る動きなど、比較的激しい動きで体幹が鍛えられそうなメニューが次から次へと繰り出されていく。この日の参加者はのべ1200人。各キャストのテイストが反映されたヨガレイブを体験したいと3つのセッションすべてに参加している人も3割ほどいた。




ステージから降りて、参加者と同じ目線で動き回るユーコ・スミダ・ジャクソンさん。ラストは座って呼吸を整える。参加者の後方にはトンネルが広がる不思議な空間だ。さらにトンネルの中で寝ころぶ参加者たち。こんな体験、なかなかできることではない。




ヨガレイブは自由


最後に、この日登場した3人のキャストが勢ぞろいで挨拶した。



終了後、ヨガレイブ・コンテンツ・プロデューサーの石原来美さんに話を聞いた。



「今日はトンネルの中という異次元空間だったので、私自身テンションが上がりましたね。一般的にヨガというと女性がやっている柔軟体操、静的なもの、というイメージがあります。しかし、ヨガレイブは、ヨガに対してだけでなく、人が誰でも持っている固定概念を吹っ飛ばすことで物事に対する受け止め方をもっと柔らかくし、結果ストレスフリーになれる力を養っていけるコンテンツとしてデザインしています。もっと自由なんです。

今回で3回目の開催でしたが、普段ヨガに興味のない人たちにも広がっている実感はありますね。ここまでの特殊な空間はなかなか無いとは思いますが、今年はあと2回、開催を予定しています」



参加者にも感想を聞いてみた。友達どうしで参加した女性は、もともとヨガや洋楽が好きで、初心者の友達を誘ってみたとのこと。この日はセッション2と3に参加。「これだけ動くと暑いですね。でも楽しかったです!」とのこと。


海底トンネルの中という特殊な場所で行われた「ヨガレイブ」。今後ブームになりそうな盛り上がりを見せていた。



(村中貴士・イベニア)