ライブドアグループ離脱を求めているメディアエクスチェンジ本社が入る高層ビル(撮影:吉川忠行)

写真拡大

ライブドアグループをめぐる証券取引法違反事件で、ライブドア傘下の上場6社を始め関連各社はライブドア<4753>との関係見直しを相次いで表明。東京都港区の六本木ヒルズにあるライブドア本社では、各社の幹部らによる協議が行われているようだ。

 ライブドアの平松庚三社長は、2月24日に予定している新しい経営戦略の発表に合わせ、各社に回答するとしている。今月上旬にいち早くトップ会談をし、取締役会で関係見直しを求める決議を行ったサーバー運営会社・メディアエクスチェンジ(MEX)<3746>が、事件の影響などについて文書での取材に応じた。

◇ ◇ ◇

── ライブドア旧経営陣らの逮捕・起訴で、事業にどんな影響が出ているか。

 お客様に対するサービスについては、継続、安定して提供している。一連の報道後、新規の商談について進捗が遅れるなどの影響は出ている。具体的な内容については回答を差し控える。

── 事件発覚後に外部からの買収の申し出はあったか。

 現段階では、説明できる状況ではない。

── ライブドアとの協議はこれまで何度行ったか。

 代表会談は1回、実務レベルでは適宜行っている。

── 協議では何を。

 業務・資本提携の問題が、極めて重要であるとの認識で、見直しを申し入れた。ライブドアには具体的な協力要請の内容とグループ戦略の提案を求めた。

── トップ会談で、平松社長から受けた説明は。

 グループ一体での再生を考えており、協力の依頼を受けた。

── 資本提携の見直しでは、ライブドア保有のMEX株の保有比率は何%程度にと。

 今後協議を進める中で、検討する。

── 関係見直しのメドは。

 可及的速やかに対処したい。

── ライブドアや旧経営陣に対して、損害賠償請求などの法的措置は検討しているか。

 そのような事態がおきないよう、今後の協議に最善をつくしたい。

◇ ◇ ◇

MEXは05年11月、ライブドアとの業務資本提携に基本合意した発表。ライブドアは、MEXが発行する約3万900株の第3者割当増資を約48億円で引き受けるとともに、MEX大株主のパワードコムなどが応諾した株式公開買い付け(TOB)により約9000株を約12億円で取得。同12月までに保有比率を51.72%にし、MEXを子会社化した。

ライブドアは、公衆無線LANサービスなどを手がけるネットワーク事業本部の照井知基・執行役員上級副社長をMEX社長として送り込む方向で調整。ポータルサイトと金融事業へグループの経営資源集中を進める一方で、サーバーの運用・保守業務などインフラ事業をMEXと一体化させることで、相乗効果を見込んでいた。【了】

■関連記事
LDM起訴で、新社長に聞く
ライブ起訴を受けて 一問一答
■関連動画ニュース
2月16日動画ニュース