CIA(米中央情報局)の秘密工作員バレリー・プレイム氏の身元漏洩(ろうえい)事件で、米紙ニューヨークタイムズは25日付の電子版で、弁護団筋の情報として、チェイニー副大統領の首席補佐官ルイス・リビー氏が同工作員の身元が2003年7月14日にメディアで報じられる数週間前に、チェイニー副大統領から初めて知らされたと報じた。同紙によると、そのことをリビー氏は2003年6月12日に同副大統領と会話した内容をまとめたメモの中で述べているという。リビー氏は先日、行われた連邦大陪審での証言で、CIA工作員の身元の情報源について、ジャーナリストから情報を得たと矛盾する証言を行っている。

  リビー氏の会話メモでは、チェイニー副大統領は、当時のテネットCIA長官からプレイム氏の身元情報を入手したとしているが、同紙は身元情報を入手してもリークしなければ違法行為にはならないとしている。また、リビー氏は副大統領との会話をフィッツジェラルド特別捜査官に隠していたことから、今後、捜査妨害で追求される可能性があると同紙は報じている。【了】