春が来た。花粉の舞う春が。でもノンストップで流れる鼻水隠しの使い捨てマスクをちょいと下げれば、梅やら沈丁花やらのツンと刺すようなあの香りが鼻腔をくすぐる。悪くない、花粉さえなければ。春っていいもんだ。等々マスクで隠れているのをいいことにブツブツひとりごちながら、10年物のボロベビーカーを押し、この4月から年長に進級する次女の保育園に朝夕往復している。3月も末。もう赤ちゃんっぽくグデーと寝ることなく、背