やったところでほとんど意味のない釈明会見よりクリスマスを優先するアギーレ監督流ワークライフバランス術を学ぶの巻。
クリスマス>裁判>試合>表彰式>合宿>釈明>正月!

サッカー界が揺れたアギーレ監督八百長疑惑問題。世間からは不信感が高まり、選手たちの間にも動揺が広がっていることでしょう。しかし、アギーレ監督にはまったく恐れや不安はない。アギーレ監督のドッシリとした落ち着きぶりに、僕は改めてこの名将を心強く思い、その手腕への期待感を高めました。

もし僕がアギーレ監督の立場なら、とても仕事どころではありません。ガタガタと震えながら裁判所に呼び出されることに怯えて暮らすことでしょう。しかし、アギーレ監督は「やってないよ。大丈夫だ」と力強く語り、まったく不安を見せません。姿も見せませんが。

アギーレ監督はこれまでのわずかな時間で、通常の監督なら痛恨の打撃となるであろう出来事をいくつも経験してきました。思いつきで試合に全然出てない選手を代表に呼んじゃった事件、表彰式行かなアカンねん事件、ブラジル戦で知らない選手出しちゃってスポンサー・テレビ局ブスクレ事件、そして八百長で告発事件。普通の監督なら最低でも4度死んでいる状況で、アギーレ監督はいまだ健在。ちょっとした不死の指揮官です。

このドッシリ感(※もしくは金/裁判の結果次第)こそが大本番で結果を出しつづけたアギーレマジックの正体なのかな、僕はそんな感触を覚えています。指揮官が大丈夫だろうかと不安になれば、当然チームも不安になるもの。一方、どんな無謀な戦いでも指揮官がやたら自信に満ちていれば、チームは持てるチカラを十分に発揮できることでしょう。そして、自分たちのチカラさえ発揮できれば、相手が勝手にコケるという場合があるのです。

相手がコケるのを待つという徹底した割り切りもまたアギーレ流現実路線なのかもしれません。何があっても動じず絶対にコケないアギーレ監督のドッシリ感、信じてアジアカップに臨みたいもの。そして並行して進む法廷闘争でも、堂々と「金はもらったかもしれないが、八百長はやっていないよ」と笑顔で語るアギーレ監督の雄姿、楽しみにしたいものですね。

ということで、アギーレ監督が第5の事件として繰り出した「俺のクリスマス最優先で、みんなの正月は練習より後回しな」という年末年始スケジュールについて、早速チェックしていきましょう。

◆正月!?何それ!?そんなことよりみんなクリスマスを大切にな!

よくサッカー界には「24時間サッカーのことを考えろ」というタイプの指揮官がいます。24時間って簡単に言いますが、寝ている間もサッカーのことを考えるなんて、できない注文をされても困りモノ。自慢じゃありませんが、僕は仕事の夢など一度も見たことありません。寝てまで仕事のことを考えるなんてバカバカしい。せめて夢の中くらい、モラルを飛び越えて、好きな娘を抱き締めたい。夢にまで干渉しようとはトンだブラック思想です。

しかし、アギーレ監督は違った。アギーレ監督はホワイトです。日本の慣習には通じていませんが、極めてホワイトです。ワークライフバランスを十分に意識し、「自分のライフ」と「自分のワーク」を上手にバランスを取りながら生きています。就任当初は顔がスパルタっぽくて警戒していた僕も、いまではアギーレ監督を理想の上司候補に加えているほど。何せアギーレ監督は、仕事以外のものを結構優先してくれるのですから。

アギーレ監督は何よりもまずクリスマスを優先する!正月よりも釈明よりも!
アギーレ監督の会見は26日以降 クリスマスは外す>

日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)がスペインリーグで八百長に関与した疑いで同国検察当局に告発された問題で、日本サッカー協会の原博実専務理事(56)は22日、アギーレ監督自身による説明会見は早くても26日以降になるとの見通しを示した。

原専務理事は「アギーレ監督も自分の言葉で話したい気持ちがあると聞いている。(告発の受理、不受理にかかわらず)必ず(代表合宿が始まる)29日前にやる方向」とあらためて説明した。

ただ、クリスマスを家族と過ごすアギーレ監督の習慣を重視し、24日と25日は避けたい意向。協会サイドがスペインに派遣した法務の専門化、アギーレ監督の顧問弁護士らとの協議にも時間がかかっており、会見の開催は早くても今週末の26日以降となりそうだ。

原専務理事は「(アギーレ監督)本人が一番大変な状況。彼の弁護士が慎重にやっているので、状況を見ながら(開催日を)話し合っている」と語った。

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/soccer/news/CK2014122302000194.html



指揮官:「何、釈明?」
指揮官:「やってないって言っておるではないか」
指揮官:「それ以上何も言うことはない」
指揮官:「選手が不安?」
指揮官:「ハッハッハッ」
指揮官:「私の選手はそんなことでは怯えない」
指揮官:「彼らはサムライだろう?」
指揮官:「将が死んでも戦うのがサムライではないのか?」
指揮官:「ADAUCHIと言うのだろう?」
指揮官:「それに係争中の案件で余計なコメントはできんよ」
指揮官:「通り一遍のコメントでも会見するのか?」
指揮官:「どうしてもと言うならやらんでもないが」
指揮官:「クリスマスはダメだろう〜」
指揮官:「常識的に考えてダメだろう〜」
指揮官:「ここで釈明しても何も変わらんよ?」
指揮官:「ていうか、釈明もせんよ?」
指揮官:「私のコメントは『弁護士に任せている』だけだよ?」
指揮官:「ほかに言うことないだろ〜」
指揮官:「日本人は世間体を気にするのだな」
指揮官:「じゃ、クリスマスが終わったあとでな」
指揮官:「クリスマスは家族とすごすから!」

ほとんど意味のない仕事をクリスマスにするわけないだろ!

スペインの裁判所もクリスマスは呼んでこなかったろ?そういうことだ!

めがねうさぎのクリスマスったらクリスマス [ せなけいこ ]

価格:1,296円
(2014/12/23 12:29時点)
感想(41件)



まったくもってド正論。ここで釈明をしたところで、溜飲が下がるのはスポンサーへ顔向けしづらい協会の人間だけではないですか。選手たちには直接話せばいいわけですし、世間やスポンサーが気にするのは裁判の結果のほう。結局は「監督はこう言ってますんで大丈夫だと思います」という協会サイドの体裁作りにしかならない釈明会見なのです。

その無意味な仕事とクリスマス休暇、どちらが大切か。これはもうどう考えてもクリスマスクリスマスを家族と過ごせないような仕事は、明らかにブラックです。そんな仕事、やる義理はない。僕はホワイト労働環境を追い求めるサラリーマンのひとりとして、アギーレ監督のクリスマス重視の考えに強く賛同するものです。

この場を借りて言わせてもらえば、僕もクリスマスは休みたい。ももいろクローバーZのクリスマスライブに行きたい。1年で一番大切なライブに2DAYS行きたい。「平日に2連荘?」「しかもお前2日目はチケット持ってないんだろ?」「え?映画館で中継があるからそれを見たい?」などと休暇申請に文句を言われる筋合いはないのです。クリスマスは大切な人と過ごす、それが何よりも優先されるのですから。アギーレ監督の釈明も、極端な話、もはやいつやっても大して状況は変わらないのですから、まずクリスマスをしっかりと過ごしてからで問題ないでしょう。

↓なお、クリスマスが終わったら地獄の合宿を始めるからな!
<鬼のアギーレ監督、超異例の年越し合宿!アジア杯連覇へ“強行”>

事前合宿の開始は12月29日。千葉県内などを候補に国内に集合して始動し、年明けの1月2日に豪州に入って南東部のセスノックで直前合宿を開始。同8日にはパレスチナとの初戦(12日)を行うニューカッスルに移動し、準備を進める。

元日も一時解散せず練習する日程は、日本協会関係者によるとA代表では初めて。2010年1月6日のアジア杯予選・イエメン戦に臨んだ際も正月休みが与えられ、同じく1月開催だった11年アジア杯(カタール)も、大みそかから1月2日は一時解散した。

今回の“強行スケジュール”はアギーレ監督の意向で決まった。今季は国立競技場の改修に伴い、元日恒例の天皇杯決勝は12月13日に繰り上げられて国内組の招集に支障はない。

http://www.sanspo.com/soccer/news/20141105/jpn14110505030002-n2.html



指揮官:「みんなクリスマスは楽しかったか?」
指揮官:「さぁ地獄の合宿を始めるぞ?」
指揮官:「ん?何だその顔は」
指揮官:「正月はハワイに行く予定があった?」
指揮官:「知らんよ〜」
指揮官:「正月は実家に帰って父母に会う?」
指揮官:「知らんよ〜」
指揮官:「正月くらい休みたい?」
指揮官:「クリスマスやったばっかりだろ〜」
指揮官:「日本では正月のほうがメインで重要?」
指揮官:「知らんよ〜ガイジンだもん〜」
指揮官:「キミらは9日から試合だろ」
指揮官:「カレンダー通り4日まで休む気か?」
指揮官:「4日までハワイでノンビリする気か?」
指揮官:「ん?何か文句があるなら言ってみろ、遠藤」
指揮官:「4日にハワイを発ち?」
指揮官:「5日に帰国してすぐ出国?」
指揮官:「6日は休みボケと時差ボケを調整し?」
指揮官:「7日に全体練習して?」
指揮官:「8日に対戦相手のビデオを見るのか?」
指揮官:「やめちまえ!」
指揮官:「そんな気持ちなら代表などやめちまえ!」

ヒュー!アギーレ監督の妥協なき指導!

みんな、最後の休暇クリスマスを大切に過ごすんだぞ!

仕事は楽しいかね? [ デイル・ドーテン ]

価格:1,404円
(2014/12/23 12:31時点)
感想(29件)



クリスマスはしっかり休んで、正月は厳しく追い込む。まったくもってド正論。もしこれが逆なら、完全にクリスマスぶんの練習は無駄になるじゃないですか。いくらクリスマスに追い込んだところで、「お前、どんだけ伊達巻食ったんだ」みたいな腹でチームに再合流されたら、身体づくりからやり直しです。練習⇒休暇⇒試合よりも、休暇⇒練習⇒試合のほうが効率いいのは当たり前なのです。

アギーレ監督は仕事の優先順位をしっかり考えて行動できる、「できる男」だ!
アギーレ監督3日間不在…遠藤ら初招集組が戦術不安>

日本代表は10日、愛知県内で合宿をスタートさせた。セリエAで4戦連続、代表でも6戦連続不発のFW本田圭佑(28)=ACミラン=は「当然ストレスはある」とし、無心で結果を出して逆襲すると誓った。ハビエル・アギーレ監督(55)は母国メキシコでの表彰式のため、この日のミーティング後に帰国。だが、不在時の練習法など具体的な指示はなく、初招集選手を中心に戸惑いの声が上がった。

練習前のミーティングで、アギーレ監督から具体的な指示は示されなかった。主な内容は「不在時も規律を守るように」「代表の誇りを持って意欲的に」程度で、時間は10分弱。このために東京―豊田間を往復し、わずか2時間の宿舎滞在でチームを離れた。母国メキシコでの殿堂入り式典を終えた後、再来日は試合前日の13日夕で、練習は3日間不在となる。

http://www.hochi.co.jp/soccer/japan/20141110-OHT1T50291.html



指揮官:「じゃ、表彰式行ってくるわ」
指揮官:「え、練習?」
指揮官:「コーチがいるだろ」
指揮官:「自分で意識高く持って課題に取り組めよ」
指揮官:「キミらは私がいないと練習もできないのかね?」
指揮官:「もちろん試合にはいるよ」
指揮官:「采配をふるうのは私の責任だからな」
指揮官:「ただ、これは練習だから」
指揮官:「表彰式行かなアカンねん」
指揮官:「表彰式は私がいないとヘンだろ?」
指揮官:「受賞者が欠席したらバツが悪いだろ」
指揮官:「それに、私が練習するわけじゃないし」
指揮官:「私が練習でいいプレーをしたら、試合に出るのかね?」
指揮官:「出ないだろ」
指揮官:「キミらがしっかりやればよろしい」
指揮官:「それぞれが、それぞれにできることをしっかりやろう」
指揮官:「それがチームプレーだ!」
指揮官:「じゃ、諸君、練習を頑張るように!」
指揮官:「試合までには戻るから!」

今後予想される法廷闘争では、「表彰式」を「裁判」に置き換えて同じ会話が始まるぞ!

「受賞者」⇒「容疑者」への置き換えもヨロシク!

お坊さんも悩んでます。自分の「ご都合」と上手に付き合う43のヒント-【電子書籍】

価格:500円
(2014/12/23 12:32時点)
感想(2件)



いかがでしたでしょうか。アギーレ監督のピシッと筋の通った優先順位のつけ方は。何でもやろうとすれば何もできないことは、日本でも「二兎追う者は一兎も得ず」という言葉で示されています。アギーレ監督も常に、最重要の一兎を追っているのです。ふたつの用事は同時にこなせないのですから。

クリスマスが終わったら釈明をする。釈明をしたら合宿をする。クリスマスに休んだから正月は休まない。そして試合をする。試合の合間に裁判をする。順番通りじゃないですか。逆に、クリスマスに記者会見されても、記者も迷惑ですからね。緊急で記事書くの面倒臭いですからね。ということで、みなさまも楽しいクリスマスをお過ごしください。メリークリスマス


クリスマスに謝ったらサンタさんが無罪判決を出してくれるわけではない!