日本の自殺件数はこんなに深刻―「15-19歳」から「35-39歳」まで死因の第1位は全て「自殺」

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日本は「自殺大国」なんていわれます。先進国の中でも単位人口当たりの自殺件数が多いと指摘されます。ではその実態はどのようになっているのでしょうか。厚生労働省の最新データを調べてみました。

厚生労働省が毎年行っている「人口動態調査」の最新版(2013年の年間結果・2014年9月11日公表)によると、「日本人の死因」の中の自殺は以下のようになっています。

■「日本人の死因」における「自殺」の順位

・10-14歳 第2位:自殺 91人(19.5%)
・15-19歳 第1位:自殺 455人(35.9%)
・20-24歳 第1位:自殺 1,253人(51.7%)
・25-29歳 第1位:自殺 1,424人(49.2%)
・30-34歳 第1位:自殺 1,599人(40.9%)
・35-39歳 第1位:自殺 1,981人(30.8%)
・40-44歳 第2位:自殺 2,172人(21.5%)
・45-49歳 第2位:自殺 2,207人(15.7%)
・50-54歳 第3位:自殺 2,211人(10.7%)
・55-59歳 第4位:自殺 2,049人(6.5%)
・60-64歳 第4位:自殺 2,309人(3.7%)

●……割合(%)は「それぞれの年齢別死亡数を100とした場合の割合」です。

これは「年齢階級別」に出したデータですが、驚くべき結果ではないでしょうか。
「10-14歳」では死因の第2位。「15-19歳」から「35-39歳」まで死因の第1位は全て「自殺」です。さらに「40-44歳」「45-49歳」でも死因の第2位と、思春期の若者から働き盛りの世代まで「自殺」を選択する人がいかに多いかがこのデータから読み取れます。

このデータを男女別に見ると下のようになります。

■「日本人男性の死因」における「自殺」の順位

・10-14歳 第2位:自殺 57人(20.1%)
・15-19歳 第1位:自殺 321人(36.6%)
・20-24歳 第1位:自殺 921人(53.4%)
・25-29歳 第1位:自殺 1,037人(51.6%)
・30-34歳 第1位:自殺 1,140人(45.0%)
・35-39歳 第1位:自殺 1,451人(34.9%)
・40-44歳 第1位:自殺 1,599人(24.5%)
・45-49歳 第2位:自殺 1,623人(17.9%)
・50-54歳 第3位:自殺 1,656人(12.3%)
・55-59歳 第4位:自殺 1,521人(7.2%)
・60-64歳 第4位:自殺 1,638人(3.8%)

男性の場合は「40-44歳」まで死因の第1位が「自殺」になっています。男女合わせたデータでは第2位だったのですが、この年代で女性より男性の方が自殺する人の数が多いようです。

■「日本人女性の死因」における「自殺」の順位

・10-14歳 第2位:自殺 34人(18.6%)
・15-19歳 第1位:自殺 134人(34.2%)
・20-24歳 第1位:自殺 332人(47.6%)
・25-29歳 第1位:自殺 387人(43.8%)
・30-34歳 第1位:自殺 459人(33.4%)
・35-39歳 第2位:自殺 530人(23.3%)
・40-44歳 第2位:自殺 573人(15.9%)
・45-49歳 第2位:自殺 584人(11.7%)
・50-54歳 第2位:自殺 555人(7.8%)
・55-59歳 第4位:自殺 528人(5.2%)
・60-64歳 第4位:自殺 671人(3.5%)

女性の場合は「50-54歳」で死因の第2位が自殺となっています。男女合わせたデータでは第3位だったのですが、この年代で男性より女性の方が自殺する人の数が多いのです。

やりきれないデータですが、日本人の死因に自殺が多いのは確かなようです。

・男性の「20-24歳」「25-29歳」では、亡くなった方の50%以上が自殺した人
・女性の「20-24歳」では、亡くなった方の約48%が自殺した人

という事実も読み取れます。死因のほぼ半数が自殺になるというのは暗い気持ちになりますね。誰もが幸福に天寿を全うするまで生きることができる社会になるといいのですが。

⇒データ出典:厚生労働省の「人口動態調査」より5-17表「性・年齢別にみた死因順位」
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001108740

(高橋モータース@dcp)