NTTドコモ、夏商戦からメーカーごとに人気度で販促費に差をつけ販売へ!XperiaやGALAXYへのMNPやケータイからの乗り換えを安く設定

月々サポートの機種ごとの凸凹についての具体的な施策が報道!

日本経済新聞は15日、NTTドコモが今夏の商戦からスマートフォン(スマホ)の人気に応じて販促費に差をつけることで価格帯を設定する手法を導入すると報道しています。具体的には、ドコモで人気のスマホ「Xperiaシリーズ」と「GALAXYシリーズ」の2台ブランドの新製品に販促費を厚く配分し、実売価格1万円程度に下げるとのこと。

これらの施策は、他社からの乗り換えによる携帯電話番号ポータビリティー(MNP)制度を利用した場合や、従来型のケータイ(フィーチャーフォン)からの機種変更時に適用されるとしています。

NTTドコモは今夏の商戦からスマートフォン(スマホ)の人気に応じて価格に差をつける手法を導入する。ソニーと韓国サムスン電子の新製品に販促費を厚く配分し、実売価格を1万円程度に下げる。その他の機種は2万〜3万円以上になる。最大手のドコモが販促費に差をつけることでメーカーの選別につながる。人気機種のないメーカーは販売量の低下が避けられず、業界再編が進む可能性がある。


販促費のうちの端末購入価格を月額利用料から割り引く「月々サポート」について、先日4月に行われた2013年3月期決算説明会の中で、NTTドコモ社長の加藤薫氏が「2013年度は月々サポートを機種ごとに設定し、ある程度凸凹をつける」と質疑応答の中で回答しており、その具体的な施策の一旦が今回報道されたものと見られます。

記事では、機種ごとに大きく3つのグループにワケ、事前調査で人気の高いソニー(ソニーモバイルコミュニケーションズ)のXperiaシリーズとサムスン電子のGALAXYシリーズを第1グループ、AQUOS PHONE ZETAやARROWS Xが好調なシャープや富士通などの新機種を第2グループ、NECカシオモバイルコミュニケーションズやパナソニックモバイルコミュニケーションズなどのその他のメーカーを第3グループとし、第1グループが従来の半分の実売価格となる1万円程度、第2グループが2万円以上、第3グループが3万円以上となるとのこと。

これによって、年間販売台数トップになったApple製「iPhoneシリーズ」を擁するKDDIやソフトバンクモバイルに対抗し、これらの2つの携帯電話事業者もiPhoneシリーズに販促費を厚く配分し、一部機種で2年継続利用の場合に実質負担額0円とすることで、ユーザー数を伸ばしており、NTTドコモのほうが通信料金で最も安い定額プランを比べると月額利用料が約500〜1000円低いため、iPhoneシリーズに対抗できると判断したということです。

また、同時にNTTドコモでもiPhoneシリーズのようにXperiaシリーズやGALAXYシリーズといった特定の機種に数を絞ることで、大量に仕入れ、調達コストを下げる狙いもあるとしています。

ただし、記事にもあるように、この施策によって、下位メーカーはより窮地に追い込まれることが予想され、他社とのさらなる統合再編で製造コストを引き下げ、開発力を高めるなど抜本的な対策を迫られる可能性が示唆されています。

記事執筆:S-MAX編集部


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
NTTドコモ、2013年度計画には「iPhone」の取り扱いは含まず!第3のOS「Tizen」についても言及――夏モデルは5月中旬に発表予定 - S-MAX
ドコモ、メーカーのスマホ選別 人気度で販促費に差  :日本経済新聞