フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦となる中国杯(11月2日開幕)が目前に迫る中、「報道ステーション」(テレビ朝日/29日放送分)では、「浅田真央 22歳 苦難のシーズンから・・・」と題し、松岡修造氏が、浅田真央に行ったインタビューの様子を放送した。

今月6日のジャパンオープンで、今シーズン初のフリー演技を披露した浅田真央。しかし、その裏では、大きな苦悩と決断があったという。

今年3月の世界選手権では、自己最低の6位に終わり、「今後のことについて、今は考えていない。リセットしたいですね」と語っていた浅田。インタビューの冒頭、松岡氏がこの言葉の真意を尋ねると、浅田は「いつもだったら、終わった後に必ず、次はこういう目標をもって、次はこのアクセル跳びたいとか。来シーズンにはもっと完璧な演技をするために練習しようって思うんですけど、世界選手権が終わった後は、そういうのも思わなくて、ちょっと思いきってスケートを休みました」と説明した。

「結構、長い期間ははじめてですね。最初は1週間くらいかなと思った。立ち直れるかなと思ったんですけど、2週間ちょっと休んだ」と続ける浅田は、「辞めたいと思ったんですけど。うまくいかないことも多かったんですけど、辞めたいなって思った」と、衝撃的な発言も。

それでも、今年7月末に行われた日本代表強化合宿で、他の選手たちの頑張りを目の当たりにして、「ここで休んでたら、自分が多分ダメになるというか、よくないというか。自分もこんなところでストップしてたらダメだなと思って」と前を向き、浅田は新シーズンに向け、フリー演技の最初のジャンプを代名詞トリプルアクセルからトリプルループに変えるという大きな決断を下す。

「シニアに上がってからは、ずっと最初にアクセルを入れていたと思う」という浅田は、「去年は(アクセルを)入れた構成でずっと練習していたので。試合の直前になって変えるのが嫌なんですよ、自分は。練習してきた通りにやらないと。それで余計な不安って出てきてしまうと思うので」と明かす。

フリー演技の冒頭では、必ずトリプルアクセルを入れていた分、当日になって調子が悪かったりすると、アクセル崩れのジャンプから演技を立て直さなくてはならない。「(ジャパンオープンは)久しぶりの試合だったので、もっともっと緊張するかなと思ったんですけど、そこまで緊張していなくて、落ち着いて、自分のやるべきことができた」という浅田に、松岡氏が「今はスケートがどのくらい楽しい?」と尋ねると、浅田は「通常です」と笑顔で答えた。

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