担当M(以下M):第3節を終えて横浜FCの岸野靖之監督が解任されてしまいました。そしてG大阪も公式戦5連敗ということで、ジョゼ・カルロス・セホーン監督と呂比須ワグナーコーチなどを解雇しています。

ラモス(以下R):ね? 先月、呂比須コーチのプレッシャーは大きいと言ったでしょう? それはわかるとして、岸野監督の交代は問題があるね。

M:どこがまずかったのでしょうか?

R:この時期に交代させるということは、もう去年の間からある程度そんな状況を予測していたということですよ。そしてもしも開幕後に成績が悪かったら解任することになっていたとしか思えません。それってキャンプから今までの時期を無駄にしたということになります。もしも見切っていたのなら、去年変えるべきでしたよ。これでは、最初から出遅れるというハンデを背負ったことになりますね。

M:横浜FCは昔足達勇輔監督を開幕1試合で解任し、その後昇格したという経験があるから、もしかしたら今回もそんな策を探っているのかもしれませんね。ただ、今年から降格もあるJ2なので、今までほどゆっくりチーム作りはできないかもしれません。

R:プレーオフも始まったから、これまでより昇格できる可能性もあるんですけどね。今年は予算が11億円あればJ1を狙うチームが作れますよ。

M:11億円だったら、いろんなクラブがもう一歩で手が届きそうですが、具体的にはどんなチーム作りをするんですか?

R:本当は縦のラインに外国籍選手をそろえたいね。まだまだ年俸が安くていい選手ってブラジルにはいますから。

M:それって基本的なチームの作り方ですね。だけど、J2では一部のチームを除いて外国籍選手をたくさん抱える予算はありませんよ。まして11億円だったら、取れても1人ぐらいじゃないでしょうか。

R:そうです。だから年俸が低い選手で縦のラインが作れなかったら、思い切っていいFWだけを連れてくる。それだったら大丈夫でしょう。

M:戦い方はどうしますか。

R:みんなで守って、セットプレー。こういうのがJ2のスタンダードです。自分たちのサッカーをやるより、まず勝点を稼ぐ。それを徹底するんです。だけどそんな戦い方ばかりしている問い選手が精神的にすり切れてくるから、監督はちゃんとモチベーションを与え続けなければ行けない。いいFWはきっとわがままだろうし、励ましたり、なだめたりと監督は本当に大変ですよ。

M:うーん、どこかで見た光景のような気がします。

R:だけど、その戦いぶりじゃJ1では通じないでしょうね。だから昇格したらちゃんと戦力を整える。それができないとすぐにJ2へ逆戻りです。そこまで考えながらチームは作らないとね。さー、そろそろどこかからオファーが来ないかな。

M:えーっと、監督の早期解任についての意見とちょっと矛盾する気もしますが、ともかくJクラブの強化担当のみなさん、ラモス監督は昇格実績あり!! でお待ちしています!!