ユヴェントスGKジャンルイジ・ブッフォンは25日の試合後、ミランMFサリー・ムンタリのゴールが認められなかったことについて、「ラインを割っていたのは見えなかった。でも、(ゴールだと分かっていたとしても)審判を助けることはしなかっただろう」と話した。

これに対し、イタリア審判協会のマルチェッロ・ニッキ会長は、「我々が代表キャプテンであるブッフォンには落胆した」と厳しいコメントを残している。同会長は『RAI』に対し、「彼は言わなくてよいことを言った。若者の手本にならない。考え方はそれぞれ自由だが、それを表現するときは少し慎重になることが必要だ。若者はカンピオーネたちを模範とすべきなんだからね」と続けた。

これに対し、ブッフォンは同日、ニッキ会長のコメントについて、「どういう類の助けを求められているのかが理解できない。正直、分からないね。がっかりさせるような、苛立たせるような発言だ」とコメント。次のように反論している。

「過去に戻っても、まったく同じことを言う。仲間たちから評価され、敬意を払われているというだけで、僕にとっては十分だ。自分のあり方に満足しているし、こういう自分であることを誇りに思っている。一定の発言に執拗に食いつく人たちよりも、僕はずっと誠実だ。この世界では、人はそれぞれの意見を述べるものだよ。僕が言い訳をしなければいけない必要はない。メディアは好きに言えばよいさ。僕は、あの状況において、自分には何も見えなかったということを繰り返しておく」

一方、ペスカーラのズネデク・ゼーマン監督はこの一件について、このように語った。

「普通は、試合中にボールがラインを割ったかどうかなど、誰も言わないだろう。だが試合が終われば、それを認めるべきだ。そうする者だけが誠実だ。ブッフォンは代表選手であり、代表のキャプテンでもある。手本と誠実さを示さなければいけないと思う」

また、UEFAのミシェル・プラティニ会長は『RAI』のインタビューで、次のように答えている。

「彼は言いすぎたね。だが、ゴールだったのかどうか、審判が彼に聞いていたら、もっと面白かったと思う。審判に、選手たちに聞くことを求めるべきだ。私が現役で、ハンドでゴールを決めたとしても、誰かに聞かれなければ言うことはないだろう」

ブッフォンの妻であるアレーナ・セレドヴァさんは、『Rtl 102.5』で夫を擁護している。

「どうしてこんな騒動になるのか、理解できないわ。問題は双方からあったと思う。普段の私は主人の仕事に関することにコメントはしないけど、今回はすべてがちょっと大げさにされすぎよ。とにかく、ジジは結果にとても満足していると思うし、ドローで双方が満足だったと思う。騒動になるのは、彼が有名人だからで、彼の世界ではその名前に価値があるからよ。私だって、『ブッフォン』であることで代償を払わなければいけないときがある」