試合 :ロンドン五輪 アジア最終予選 第5戦
開催日:2011年2月22日
結果 :U−23日本代表勝利
スコア:「0−4」
得点者:酒井宏樹 大迫勇也 原口元気 齋藤

○ U−23マレーシア代表

FW:マシャキール
MF:アラス
MF:ファンディ ファイズ イルファン ニザム
DF:ズビル ファドリ アメール ジャスリ
GK:ファーミ

FW:マシャキール
MF:アラス
MF:ファンディ サラーニ イルファン イブライム
DF:ズビル ファドリ アメール ママト
GK:ファーミ

○ U−23日本代表

FW:大迫勇也
MF:原口元気 東慶悟 齋藤学
MF:扇原貴宏 山口螢
DF:比嘉祐介 濱田水輝 鈴木大輔 酒井宏樹
GK:権田修一

FW:永井謙佑
MF:原口元気 東慶悟 齋藤学
MF:山村和也 山口螢
DF:比嘉祐介 濱田水輝 鈴木大輔 酒井宏樹
GK:権田修一

FW:杉本健勇
MF:齋藤学 東慶悟 永井謙佑
MF:山村和也 山口螢
DF:比嘉祐介 濱田水輝 鈴木大輔 酒井宏樹
GK:権田修一


マレーシアはグループCの最下位で、4試合して0勝0分4敗、3得点9失点、という事なので、シリアやバーレーンと比べても大きく力の劣る相手。従って、結果は4得点無失点の勝利ではありましたが、内容をどう評価するのか? そこが少し難しいところだと思います。個人的には、今のU−23日本代表はもっとポテンシャルの高いチームだと思っていますので、やはり少し厳しめに内容を評価したいなと思っています。

1つには、CBの、ロングボールへの対応、放り込みへの対応、そこが課題として残ったのではないか、という事ですね。そこに危うさが見られたのは前半の序盤だけではありましたが、マレーシアがそういう攻撃をしてくる、という事は事前にスカウティングされていたようなので、やはりそれならば、試合の序盤であってもその対応に危うさを見せてはいけない、そのように感じました。

マレーシアの1トップ、マシャキールという選手に、シリアのFWの選手のような個の力が無かったので良かったですが、これから日本が五輪へ出場するという事になれば、シリアのFWの選手以上の個の力を持ったFWの選手を相手にする事になると思いますから、そういうレベルの高い選手を相手にしてもしっかり対応できる、ロングボールや放り込みをしっかり弾き返せる、濱田と鈴木がそのレベルのCBに成長していないと、やはり厳しい結果が待っているかなと思います。

2つには、個人的には強く気になったのですが、それは東のプレーですね。試合後のインタビューで扇原は「東、扇原、山口、そこの3人で良い関係を作れた」という趣旨の事を言っていましたが、前半はトップ下の東とボランチの扇原と山口、その間が間延びしてしまっているところがあって、つまり、後ろの「4−2」と前の「3−1」の間が間延びしてしまっているところがあって、ここは重要なポイントであると思っています。

前半35分、カウンターの形から、東のスルーパスに原口、原口がボールキープを粘って右の酒井へ、という事で酒井が先制点を奪いました。そこからは少しセントラルの3人の関係が良くなって、後半に入った時には完全に修正されてしましたが、その攻めあぐねた前半の35分間の、その攻めあぐねた原因というのが、そこにあったのではないかと思っています。

できるだけ得点を取りたい、という事はありながらも、それでも失点する事の方が避けたい事で、特に先制点を奪われるような事は避けたかったと思いますから、やはり後ろの「4−2」はあまり前へ上がりたくない。しかし、前の「3−1」はなるべく前でプレーしたい。そういう感じになるのは仕方なかったと思いますが、そこでその前後の関係を分断させないようにする役割が、やはりトップ下の選手ですよね。