サッカーの女子ワールドカップで優勝を遂げたなでしこジャパン。主力選手を多く抱えたINACの神戸のオーナーが在日韓国人だったことが知られ、韓国で話題を呼んでいる。同国の複数メディアが「なでしこジャパン優勝の影の主役」「なでしこジャパン優勝は在日韓国人の作品」などと相次いで報道した。

 「INAC神戸レオネッサ」のオーナーはアスコホールディングスの会長を務める在日2世の文弘宣(ムン・ホンソン)氏、不動産や情報通信、外食産業に加え、スポーツビジネスとして2001年に女子サッカークラブ、INAC神戸を創立した。

 INAC神戸は創立からわずか5年後の06年に、なでしこ1部リーグに昇格し、今やなでしこリーグの最強チームに成長した。W杯ドイツ大会の得点王とMVPに輝いた日本代表主将の澤穂希選手を初め、日本代表の7選手が所属している。

 分会長は所属の選手がサッカーに専念できるよう、06年から選手の月給制を取り入れており、日本の女子サッカーリーグではINAC神戸が唯一となる。複数の韓国メディアがこれに注目し「創立11年目の新生チームの選手が国家代表に選ばれ、W杯で優勝の主役として活躍したことは同システムのおかげと言っても過言ではない」と伝えるメディアもある。

 報道によると、文会長は韓国の女子サッカーの発展にも高い関心を示しており、INACには韓国代表のチ・ソヨン選手やクォン・ウンソム選手も所属している。特に、チ・ソヨン選手は韓国代表のフォワードとして「女子メッシ」のあだ名を持つ期待の選手だ。

 韓国メディアは「なでしこジャパンの影の主役」「なでしこジャパンの優勝は在日韓国人の作品」などと題して、なでしこジャパンに7選手を送り出したINAC神戸のオーナーの分会長の経歴や抱負、INAC神戸創立後のあゆみなどを紹介している。(編集担当:金志秀)