7日に、尖閣諸島近くの日本領海で、海上保安庁の巡視船が操業・逃走した中国漁船の船長を逮捕したことで、中国国内では自国政府を「軟弱」と非難する声が高まった。インターネットでは、「城管(城市管理行政執法局=都市管理公務執行局)」を派遣して釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)から排除せよとの声が出された。

 城管は、無許可の露店の排除などを任務とするが、高圧的な態度が目立ち、市民に対する暴力事件も多発しているため、評判が極めて悪い。尖閣諸島に「城管」を派遣せよとの声は、「やけくそ」の自国批判とみることができる。

 「速報:中国は城管を派遣して(尖閣にある)日本の灯台を撤去する方針」と題したニュースのパロディーも発表され、一部ニュースサイトが転載しはじめた。

 “記事”は城管を「中国の最精鋭部隊」と紹介し、インタビュー部分では、“城管スタッフ”が「中国の城管は、向かうところ敵なし。神と出会えば神を殺し、仏と出会えば仏も殺す」と豪語。城管には「戦車は秒殺、空母も沈める。人工衛星を打ち落とすこともできる」能力があり、尖閣諸島にある「日本のすべての施設を、われわれが撤去する」という。

 「(尖閣諸島の問題は)経済面の紛糾では?」との“記者”の問いに対して、「城管は中国が秘密裏に育成してきた準軍事組織。平時は都市管理の任務を通じ、ゲリラ戦術に磨きをかけている。戦時には正規軍に編入される」と論じる。パロディー記事は「城管の実力を甘くみてはならない。釣魚島奪還の日を待とう!」などとして、文章を結んだ。(編集担当:如月隼人)



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