65回目の「原爆の日」を迎えた広島・平和記念公園で6日、「広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式」が開催され、韓国出身の潘基文(パン・ギムン)国際連合事務総長、米政府代表のルース駐日大使をはじめ、フランスやイギリスの政府代表らが式典に初めて参加した。

 藩氏は演説で「私達の子どもたちや子孫が平和に暮らしていける世界を作るべきだ」と語り、核兵器のない世界の実現を訴えた。また潘氏は、在日韓国人被爆者と面会した後、韓国人慰霊碑に献花を行った。

 韓国メディアはこの式典の模様を伝えるとともに、日本では8月になると戦争勃発(ぼっぱつ)や展開の過程などを無視したまま、被害者の立場を強調する雰囲気が高まると報じている。  また日本の侵略戦争を否認する田母神俊雄・元自衛隊航空幕僚長が同日、日本の核武装を主張する講演を、昨年に引き続いて広島で行ったと伝えている。

 65年前に落とされた原子爆弾で、広島と長崎では16万人余りが亡くなった反面、日本が起こした太平洋戦争の間、アジアでは約1700万人以上が亡くなり、行方不明となっている。また韓国人の被爆者は、強制徴用者を含め計7万人であり、原爆犠牲者の約10%に当たると指摘。

 また、当時の強制徴用者や慰安婦などの被害に対する補償問題は、相変わらず進展していないとし、日本は原爆の被害者ではあるが、同時に加害者でもあるにもかかわらず、自分たちが犯した過ちへの反省はいまだに行っていないとの見方を示す、韓国のメデイアもみられた。(編集担当:李信恵・山口幸治)



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