2日の鳩山首相の辞任を、中国の各メディアも大きく伝えた。ニュース・サイトも特集ページを設け、辞任までの経緯や、日本の情勢を詳しく紹介した。読者が寄せたコメントを見ると、期待に応えられなかった場合、一国の最高指導者といえども辞任を余儀なくされる「民主主義」を評価する声が多い。

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 2日の鳩山首相の辞任を、中国の各メディアも大きく伝えた。ニュース・サイトも特集ページを設け、辞任までの経緯や、日本の政治情勢を詳しく紹介した。読者が寄せたコメントを見ると、期待に応えられなかった場合、一国の最高指導者といえども辞任を余儀なくされる「民主主義」を評価する声が多い。

 ニュースサイトの鳳凰網には、民主主義はすばらしいなどとするコメントが多数、寄せられた。

 「大和民族」と「民主体制」を称賛し、アジアの希望と未来だと、絶賛する書き込みもある。指導者に責任を取らせる国であればこそ、国民が富み栄えるとの書き込みや、逆に、だから(民意を反映するシステムが不完全な)中国はだめなのだと、自国の体制に批判的な意見がみられる。

 指導者の交代があまりにも多いとの批判もあるが、政治的に混乱していても、国家は安定しているとの反論も寄せられ、投稿者の間で論争が生じた。

 引退しても、生涯にわたりよい待遇を受けられるとの書き込みがある。中国における過去の政権争いで、失脚した政治家が徹底的に迫害される場合が多かったことが、念頭にあると思われる。

 鳩山首相については、沖縄の普天間基地の問題で、米国に対して自己主張をしたと、称賛する声も多い。中国では「日本の政治は米国のいいなり」との見方が根強く、鳩山首相は「一石を投じた」との評価だ。

 同サイトが実施したアンケートでは、「日本の首相が頻繁に交代する」ことについて、「異常だ。日本の制度に問題がある」との回答は全体の15.9%、「正常だ。政治的に譲りあい問題を解決する方式」が74.6%、「分からない」が9.6%。やはり、国家のトップを辞任に追い込む政治土壌への評価は高い。(編集担当:如月隼人)



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