長いリーチを生かした得意の打撃も、カンプマンが相手となればアドバンテージがどれだけあるのか疑問が残る。それでも、ラドウィックに打ち勝つ彼のパンチは勝利を手にするためにも必要な武器だ。その武器を生かすには、インファイトが欠かせない。が、そうなれば、どこまでカンプマンのテイクダウン狙いをディフェンスできるか。

対するカンプマンは、スウェーデンのヨーテボリを本拠地とするシューターズMMAという組織で、パウンド無しのアマチュアファイトからキャリアを積み重ねた。プロデビュー前にシュートファイティングで8勝1敗という結果も残しており、いわば北米MMAワールドでは珍しい打・投・極、全局面で戦うことができるファイターだ。

一見、インパクトを残しづらい淡白にも見える綺麗なファイトが彼の信条だが、力強い北米系ファイターのフィジカルに押し切られそうになるという弱点を、エクストリーム・クートゥアーでのトレーニングで補ってきたデンマークの実力者。次期GSPへの挑戦権をその手にしつつあるデイリー戦は、両者にとって、今後を決定づける大一番といえるだろう。

■UFC103対戦カード

<195ポンドキャッチウェイト/5分3R>
リッチ・フランクリン(米国)
ヴィトー・ベウフォート(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
ミルコ・クロコップ(クロアチア)
ジュニオール・ドスサントス(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・コスチェック(米国)
フランク・トリッグ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マーティン・カンプマン(デンマーク)
ポール・デイリー(英国)

<ライト級/5分3R>
エルミス・フランカ(ブラジル)
タイソン・グリフィン(米国)

<ライト級/5分3R>
エフライン・エスクデロ(メキシコ)
コール・ミラー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ドリュー・マックフィールズ(米国)
トーマツ・デューエル(ポーランド)

<ライト級/5分3R>
ジム・ミラー(米国)
スティーブ・ロペス(米国)

<ライト級/5分3R>
ニック・レンツ(米国)
ハファエロ・オリベイラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
リック・ストーリー(米国)
ブライアン・フォスター(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
エリオット・マーシャル(米国)
ジェイソン・ブリッツ(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
イゴール・ポクライェク(クロアチア)
ウラジミール・マティシェンコ(ベラルーシ)

<ライト級/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ロブ・エマーソン(米国)