僕らが日本を好きなもう1つの理由:フェラーリ仕様の三輪ハヤブサ

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Ben Mack

三輪車が、子供あるいは年輩のバイク乗りたちためのものだと思っているのだとしたら、トライクジャパンのスタッフと話してみた方がいいだろう。

彼らは、幕張メッセで開催された『東京オートサロン』で、ここに写真を掲載したフェラーリF1マシン・スタイルの三輪型『ハヤブサ』を披露したのだ。

トライクジャパンの製品の多くは、米Harley-Davidson社や本田技研工業(ホンダ)の標準製品を改造した三輪バイクだが、今回紹介するのは、彼らがスズキの『ハヤブサ』を利用して制作したものだ。

東京オートサロンで展示されたこの型破りなバイクは、『Rosso corsa』カラー[race redの意味。イタリアの各レーシングチームが採用している赤色]や、リアウイングに付いているバーコードのような模様など、F1ドライバー、フェリペ・マッサのマシンを徹底的に真似ている。

この三輪バイクに対する人々の反応は、好きか嫌いかのどちらかにはっきりと分かれるだろう。『Jalopnik』の意見は非常に手厳しいものの、これを制作した横須賀ジョニー氏の創造性と細部へのこだわりは称賛するべきだろう。[報道によると、トライクジャパンが販売した元の製品を、顧客がフェラーリ仕様に改造したという]

そして正直なところ、われわれの中の一部は、三輪で時速322キロメートルを出すことがどんな感じなのか関心を持っている。[ハヤブサは1999年に発売。最高速度300km/hを超える性能を純正状態で可能にした事で有名で、一時期は、スピードメーターの目盛が350km/h迄刻まれていた。2001年モデルより最高速を300Km/h未満に抑えるスピードリミッターが装備された]

確かに、われわれの中の「ティフォシ」[イタリア語で熱狂的なファンのこと]魂を追求するなら、テーマの一貫性を保つために、おそらく『Ducati 1098R』のようなイタリア製バイクを改造していただろう。だが、ハヤブサは悪くない選択肢だ。

そのクランク軸出力194馬力の1300ccエンジンは、ゴーカートや、『Smart』、あるいは独Volkswagen社の『Golf』などにまで搭載されてきた。[これらの動画については(3)で紹介]

三輪ということはターンのときでも傾斜しないということを意味するが、誰もがバレンティーノ・ロッシ、あるいはミハエル・シューマッハのように運転できるというわけではない。トライクジャパンは、並みの運転能力を持つ人たちも、一流ストリートバイクの性能を楽しめるはずだと考えている。それに、「三輪バイクは野暮ったい」という意見は誇張されすぎている。

この「F1ブサ」[ハヤブサは、米国の略称では「'busa」と呼ばれている]は、三輪バイクを新たな次元へと押し上げるものだ。三輪バイクが必ずしも悪いものではないということを証明している――金メッキを施した場合には悪趣味になるかもしれないが。

Photo:『Carzi.com』(こちらのサイトでもっとたくさんの写真を見ることができる。Anthony Carbone氏よ、ありがとう!)

(2)では「F1ブサ」の画像と動画をさらに紹介する。

(2)へ続く

WIRED NEWS 原文(English)

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