ロシア代表のFWアンドレイ・アルシャービンは、トッテナムからの獲得オファーを拒み続ける所属クラブのゼニトに対し、放出を承諾するよう訴えかけた。

 アルシャービン獲得を目指すトッテナムは、1600万ポンド(約34億円)のオファーを提示。しかし、ゼニト側は、FWロビー・キーンを2000万ポンド(約42億円)で放出したトッテナムから、これ以上の金額を引き出そうと画策しており、現在は交渉がストップした状態だ。
 
 所属クラブの方針に不満を抱くアルシャービンは、移籍が実現するには「奇跡が必要だ」と語っている。

「ゼニトが提示した金額は、多くのクラブを驚かせた。交渉を続ける意思を見せたのはトッテナムだけだった。しかし、今のところ進展はない。僕は今でも移籍したいと強く思っている。でも、僕に出来るのは奇跡を祈るしかない。クラブの首脳陣が機嫌よく、『アルシャービンを出すか』と言ってくれるのを待つしかないんだ」

 当初はバルセロナ移籍を熱望し、トッテナムからのオファーを聞いたときには、「懐疑的だった」というアルシャービン。しかし、バルサとの交渉が決裂した後、トッテナムのファンデ・ラモス監督から直接電話を受けたことで態度を一変させた。「監督自身が興味を示してくれている時点で、移籍は半分成功したようなもんだ。トッテナムのスタイルは好きだしね」と語り、今やノースロンドン行きしか頭にないといった状況だ。「プレミアリーグの舞台で、マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーと毎週戦えるのは大きな魅力だ。カップ戦で5年に1度くらいしか対戦出来ないのはもう我慢出来ない」と語る27歳は、ゼニトが移籍を認めるよう、今後も祈り続けるようだ。