ライブレポート：Perfume「最高傑作を作りましょう！」
ステージ上に設置されたスクリーンに、軌跡を描きながら夜空を舞う3匹のバタフライが出現。「GAME TOUR」ロゴが掲げられた場所へと辿り着き白い光の中へと吸い込まれていくと、扉の開く音と同時に黒いヒールで歩みを進める3人の足元が映し出される。場内に心臓の鼓動と息づかいが鳴り響いた後、シルバーのマントの中から黒い衣装に身を包んだPerfumeがステージに姿を現した。
アルバム・ジャケットの世界観と深くリンクしたオープニング・ナンバー「GAME」では、ジェダイの騎士さながらに青い光を放つライトセーバーを振りかざし、クールなダンス・パフォーマンスを展開。続けて「エレクトロ・ワ−ルド」「コンピューターシティ」「コンピュータードライビング」を惜しみなく披露し、序盤からステージとフロアが一体となっていく。
4曲を歌い終えた所で、「かしゆかです、のっちです、あ〜ちゃんです。3人合わせてPerfumeです！」と恒例の自己紹介。オリコン・アルバム初登場1位獲得を詰め掛けた1300人の観客に直接報告し、感謝の気持ちを伝えると、あ〜ちゃんは「Perfumeをやってきて9年目なんですけど、可哀想な時期もいっぱいありました。色々な所でいい風に“下積み”と書いてくれるけど、Perfume自身その時は下積みだと思っていなかったので。…まぁ、いつ広島に帰されるか、契約を切られるか、不安でしたけどね（笑）」と笑顔で明かした。
観客とのコール＆レスポンスでは、「黒ぶちメガネな人？」等メガネ男子好きなあ〜ちゃんの流れから、間違えて「視力0.3以上の人？」と質問したのっちに客席がざわつく。「なんだよぉ！うるさいなぁー！」と半ば逆ギレ気味に「視力3.0以上の人？」と聞き直すと心優しい約一名の観客から返事が上がり、更に真偽のほどを問い詰めようとするのっちに、あ〜ちゃんから「のっち、そういう空気読めないのヤメようよ」と突っ込みが入る一幕も。終始笑いの耐えないMCが約20分間にも及んだ後、「Twinkle Snow Powdery Snow」「Baby cruising Love」「ファンデーション」へと続き、メンバーは一旦ステージから姿を消した。
光沢感のある黒からナチュラルなオフホワイトへと衣装チェンジして再び現れると、「Take me Take me」では昨年11月に恵比寿リキッドルームで「賛否両論あってもいい」と初披露した「Perfumeの掟」に続く、椅子を使用したクールでセクシーな圧巻のダンス・パフォーマンスを披露。スポットライトに照らされたマネキンが現実世界で動き出したかのような「シークレットシークレット」で盛り上げた後は、柔らかな素の表情を覗かせる三者三様の映像を前にスタンドマイクでしっとりと「マカロニ」を聴かせ、「ありがとうございました」と深々と頭を下げた。
グッズ紹介のコーナーでは、彼氏・彼女がいない人が多いらしい？Perfumeファンのために、「アトマイザー」を告白する時に一緒に渡して欲しいと、全11公演11話からなる恋愛シミュレーションをメンバー実演によりレクチャー。女子大生・あ〜ちゃんを中心に、同級生・おおきのち男と、天文学のチャラ男講師・かしおゆたかが告白する三角関係ドラマを、前回までのあらすじ付きで繰り広げ、ハッピーエンドを迎えた。
突然のっちが「ライブって自分から率先して楽しんでいかなきゃいけないんですよ！分かってますか？恥ずかしさを取っ払っていきましょうよ！今日ぐらい隣の人を気にするのとかもうヤメませんか？」とアツく呼び掛けると、あ〜ちゃんが「Perfumeのライブはみんなで一緒に盛り上がって、みんなが楽しんでいるのを見てPerfumeが楽しくなって、Perfumeが楽しくなっているのを見てみんなが楽しくなって…“巡り巡るよ♪”」と続き、「みんなに参加してもらわないとPerfumeのライブは完成しないのです！しかも最終日ですよ！最高傑作を作りましょう」と勢い良く「ポリリズム」へと突入した。
