24日(土・現地時間)、中国は北京のシンクゥアン・フィルムスタジオで、アートオブウォーFC「フィスト・オブ・フューリー」が開催された。

3つの大型スクリーンに、炎が映しだされるというPRIDEをかなり意識した舞台設定のなか、第10試合に最大の注目オーレ・ローセンが登場。

対戦相手のリュウ・ゴァンヤオは、散打の選手と思われる低いガードから、スピードの早いパンチを放つが、ローセンはかつてK−1MAXで戦ったことがあるムエタイファイター、全く動じることはない。すると、ローセンは直後にジャンピングガードから、そのまま体を捻りマウントを狙う。これを阻止され下になったものの、さらに腕十字へ移行するなど、驚愕の寝技の連係を見せる。この試みは、腕を抜かれてリュウに立ち上がられたが、その後もオモプラッタからスイープに成功するなど、流れるような寝技を駆使したファイトを展開する。その後もスタンドになると、打撃は組んでからのヒザを見せるぐらいで、テイクダウンを主体に戦い、三角絞めやニーインザベリーからパウンドでリュウを追い込んでいく。

ラウンド中盤、リュウのパンチでヒザが落ちると、すぐにタックルからテイクダウンを奪い、立ち上がろうとしたリュウからバックマウントを奪取。ゆっくりとリュウの背中を伸ばすと、パウンドからチョークを極め、見事な一本勝ちを奪った。

「初めてのMMAでの勝利。とても嬉しい」とリング上で語ったローセン、相手のリュウのレベルがいかほどのものなのか分からかったが、もはやMMAファイターと名乗ってなんら不具合のなり、、素晴らしい流れ動きを見せた。

この日は78kg契約で戦ったローセンだが、ウェルター級は当然としてライト級、そして日本や米国での活躍が見たくなる一本勝ちだった。

なお、メインの中国散打王者ワン・シャンティと、スウェーデン人ムエタイファイター=エリック・カールセツの試合は、試合開始早々に首相撲に来たカールセツをワンが豪快な首投げで放り投げる。直後に両足をワンの腰回りにフックさせたカールセツだが、ワンはそのまま首に巻いた腕を放さず、ヘッドロックで秒殺勝利。ロッキーのテーマソングをバックに、観客の声援を浴びながらリングを後にした。