今夏の移籍マーケットでチェルシーからレアル・マドリーに移籍したオランダ代表MFアリエン・ロッベンが、ジョゼ・モウリーニョ監督率いるチームでは自らのプレースタイルを発揮できなかったとコメント。「魅力的なフットボール」を求めて、レアルへ移籍したと語っている。

 中心選手のロッベンを放出した反面、例年になく目立った補強を行なわずにシーズンに臨んだチェルシー。現有戦力の成熟をテーマに掲げた指揮官のモウリーニョ監督だが、ロシア人オーナーのロマン・アブラモビッチからは、よりエンターテインメント性の高いフットボールを追求するようプレッシャーを受けているという。しかし、2日のアストン・ビラ戦で早くも今シーズン初黒星を喫するなど、その状況は芳しくない。

 そして、スペインへの移籍を決めたロッベンは、新天地でプレーを楽しむ環境を手に入れたと語り、暗にチェルシーのスタイルを批判している。

「レアルではもっと楽しんでプレーできると思う。スタイルも僕に合っていると思うしね。ベルント・シュスター監督も、攻撃的で魅力的なフットボールをしたいと言っていた。僕にはもってこいのチームだ。左ウイングとして、たくさんゴールを決めたいと思っている。出場機会を得たら、本来の僕の姿を披露するよ」

 アブラモビッチのオーナー就任以来、潤沢な資金で大型補強を続けてきたチェルシーは、プレミアリーグ2連覇など、大きな成果を残してきた。ただし、所属選手にとっては高額な年俸が約束される反面、モウリーニョ監督の下で自分を殺したプレーを強いられることも。自らのスタイルを求めてスペインへ旅立ったロッベン。チェルシーにとって今後、同様の不満を抱えて移籍を志願する選手への対応が迫られることになりそうだ。