レアル・マドリーファンの気持ちははっきりしている。来シーズンに向けアーセナル所属のスペイン代表MFセスク・ファブレガスの獲得を最優先の1人とするべきであると。“マルカ”紙のウェブサイト上でアンケートを行った結果、実に約70%のファンがセスク獲得を最優先に望んでいるという結果がでている。

 現在のレアル・マドリーの問題の一つに攻撃の形が全く作られないことが挙げられるが、これを不満に感じるファンは中盤で攻撃をオーガナイズできる選手の補強を強く望んでいる。そこでセスク獲得を望む声がファンの間で上がっているのだ。19歳という若さに加え、スペイン代表、何よりもプレミアリーグでの経験値は申し分のないもので、ファンがセスクを望むのも当然と言えるだろう。

 セスク獲得はラモン・カルデロン会長が会長選の公約の一つに挙げていたが、結局この公約が果たされることはなかった。しかし、カルデロン会長は未だその希望は捨てておらず、来シーズンに向けての補強リストのトップに挙げていることも確かである。

 しかし、クオリティの高い若手選手が揃うアーセナルにおいて、今や中心選手となりつつあるセスクをアーセナルが簡単に放出するとは考えにくいし、セスク自身も今のところアーセナルを出ていくつもりはないようだ。それはセスクのコメントからもうかがうことができる。

「レアル・マドリーのようなクラブから関心を持たれるのは光栄なこと。でも、僕はここでうまくいっているし、みんなからの信頼を得ている。偉大なクラブで、監督からの全面的な信頼もある。そういったことがとても大事なことなんだよ」。

 そして、恩師ベンゲル監督との関係もうまくいっていると明かし、「16歳の時にハイバリーでデビューするチャンス、そしてパトリック・ビエイラと一緒にプレーする機会を与えてくれた」と感謝の気持ちも忘れていない。

 レアル・マドリーのファンがセスクを望む気持ちは理解できるが、今のところは難しいと言えるのかもしれない。

(スペイン通信)