残り5分間の出場を拒否したエトー 【(C)B.O.S】

写真拡大

 11日に行われたラシン戦の後半にバルセロナのサミュエル・エトーが出場を拒否していたことが明らかとなり、周囲をビックリさせているが、ラシン戦の数日前、エトーは彼の近しい人にカンプ・ノウで20分くらいプレーしたいと語っていたと11日付けの“スポルト”紙が報じた。

 昨年9月27日のチャンピオンズリーグ、ベルダー・ブレーメン戦で右膝半月板を負傷し、長期戦線離脱を強いられたエトーにとって、カンプ・ノウでのプレーは実に140日ぶりとなること、そして現在のエトーの最大の目標である試合感覚を取り戻し、以前のようなプレーをするためにも、スタメンは無理にしても、ある程度の時間プレーしていくことが重要であると考えていること、復帰戦となった前節のオサスナ戦では6分間プレーしていることから考えて、20分はプレー時間を与えてもらえると思っていたようだ。

 おそらく、エトーはウォームアップ中に20分はプレーできないと思ったのだろう。ライカールト監督は残り5分でエトーをピッチに送るべく出場の用意をするよう告げたが、不満に思ったエトーはこれを拒否し、最終的に出場が見送られることとなった。

「もっとプレーしたかった」というところがエトーの本音だろうが、エトーのケガの箇所が膝だけに慎重に起用していくというライカールト監督の姿勢は十分に理解できる。出場拒否の真相についてエトーは口を開くことなくカンプ・ノウを後にしている。エトーはプレシーズンのスペイン・スーパーカップで途中交代に腹を立て、試合終了を待たずして帰ってしまったというちょっとした事件も起こしているだけに、ライカールト監督は12日の練習後にもエトーと話し合いを行い、早期に手を打つと考えられる。ラシンに快勝し復調のきっかけを掴んだバルサにとって不安材料は早めにクリアしておきたいところだろう。果たしてエトー出場拒否の真相はいかに?

(スペイン通信)