フランスのリーグ・アンで史上初の5連覇を達成したオリンピック・リヨン(OL)の持ち株会社OLグループが26日、パリ証券取引所に株式を上場した。サッカークラブの上場は英国、イタリア、ドイツなどですでに行なわれているが、フランスでは初めて。昨年10月に成立した新法で上場が可能となった。

 OLグループはサッカークラブのほか、タクシー会社、旅行会社、美容院、ケーブルテレビ局などを傘下に有し、昨年度(2006年6月30日〆)の売上高は1億6610万ユーロ(約260億円)。純益は1590万ユーロにのぼり、過去2年間で年率32%の増益を記録している。

 OLグループは株式上場により、8500万〜1億ユーロの資金を調達できる見通し。上場の狙いには、新スタジアム建設計画も含まれる。リヨンは現在、5万5000〜6万人収容のスタジアムを2009年にオープンする計画を進めている。総工費は推定2億ユーロ。

 ただし、すでに上場した欧州他国のサッカークラブの経過を見ると、成功例はほとんどなく、リヨンの「冒険」を懸念する声もある。