フランスサッカー界の「盟主」、オリンピック・ド・マルセイユがカナダ人実業家に売却される見通しが高まった。16日、フランスのメディアが一斉に報じている。

 マルセイユ売却の憶測は、昨年12月半ばから盛んに報じられていた。買い手は、当初から名前が挙がっていたジャック・カシュカー氏となる模様。カシュカー氏は16日までに、クラブの大株主であるロベール・ルイ=ドレフュス氏から求められた保証金を振り込み、本格的な買収交渉に入る条件を整えた。ルイ=ドレフュス氏の「スポークスマン」によると、2〜3週間以内に交渉がまとまる見通しだ。

 報道の当初は「相手側がビジネスのためにした売名行為」と憶測を否定していたマルセイユのディウフ会長も、今回はカシュカー氏との接触を認めた。売却の条件として「クラブ永続に十分な資金力があること、5年間の再建計画を立てること、クラブ職員と首脳の残留を保証すること」を提示した。

 12月の報道で取りざたされたスベン=ゴラン・エリクソン氏(前イングランド代表監督)の監督就任は、カシュカー氏がディウフ会長に対して「明確に否定」したとされる。