22日、テレビ東京「SPORTSウォッチャー」では、フィギュアスケート・本田太一の特集を放送。真凜、望結、紗来という3姉妹の兄としても知られる20歳の太一が悲壮な覚悟を語った。

幼い頃から数々の大会を制してきた太一だが、妹達の活躍や注目度はそれを上回る。そんな妹達に対する嫉妬の有無を訊かれるも「よく言われるんですけど、兄として誇らしいという気持ち以外にあんまり感情がない。ジェラシーという感情はない」とキッパリ。真面目で妹想いの優しい性格をうかがわせた。

だが、競技選手として岐路に立たされている太一は「やるからには4年後、8年後のオリンピックを最大の目標に見据えて」と語るものの、現在の日本男子スケート界は羽生結弦、宇野昌磨らを筆頭に4回転時代へ突入しており、その厳しい前途に「2年やってみて結果が出なかったらスケートを終わりにしようっていう気持ちでここにきた」とも。

今年の3月より、アメリカ・カリフォルニア州で真凜とともにスケート漬けの日々を送っている太一は、「結果を出さなければいけないプレッシャーも自分の中ではある」と重圧を口にしたが、太一を指導するラファエルコーチが「スケーティング技術、芸術面、ジャンプ。全てを見直さなければならない」と指摘している通り課題も多く、「僕のスケート人生の中で一番最後の大きな決断になる」などと話した。

さらにジャンプを矯正しているため、「今まで跳べていたジャンプが跳べなくなるのは、すごいメンタルにくる。毎日キツイ」という太一。番組のカメラには「跳び方を前に戻す訳にもいかないですし、自分の中でも葛藤があるというか、本当に些細なステップでも自分のためになっていると考えて続いているのかなと思います」と複雑な胸中を明かす。

それでも渡米から9ヶ月、練習でも新フォームで跳ぶトリプルアクセルが決まり始めた太一は「最低でも2年頑張ろうっていうところはブレていない。今までのスケート人生の中でも一番忍耐が必要な時期だったし、9ヶ月間頑張ってきたのがちょっと報われたかな」と手応えを口にした。