南海本線の浜寺公園駅旧駅舎が、カフェやギャラリーなどとして営業を開始します。この建物は明治時代に建てられ、2017年には保存・活用のため曳家により移設されていました。

1907年建築、2017年丸ごと引っ越し

 堺市と南海電鉄、浜寺昭和校区まちづくり協議会、NPO法人浜寺公園駅舎保存活用の会は2018年4月12日(木)、浜寺公園駅(堺市西区)の旧駅舎について、15日(日)からカフェなどととしての営業を開始すると発表しました。


1907年に建てられた浜寺公園駅旧駅舎の外観(画像:南海電鉄)。

 浜寺公園駅は1897(明治30)年に開業。1907(明治40)年に木造平屋建ての旧駅舎に建て替えられました。この旧駅舎は、東京駅丸の内駅舎などの設計で知られる辰野金吾が主催の辰野片岡建築事務所が設計。1998(平成10)年には大手私鉄の駅舎で初めて国の登録有形文化財に登録され、2000(平成12)年には「近畿の駅百選」にも選ばれました。

 駅は、南海本線(堺市)連続立体交差事業に伴い、2016年1月から仮駅舎に切り替え。旧駅舎は保存・活用を目指し、2017年11月と12月に、建物を丸ごと移動させる曳家(ひきや)工事が行われ、30m先の現在の場所に移設されていました。

 旧駅舎には、カフェ・ライブラリーをはじめ、絵や手芸品を展示するギャラリー、イベントホールなどが設けられます。午前10時から17時まで営業(火曜定休。祝日は営業)。運営は浜寺公園駅舎保存活用の会が担います。

 15日(日)午前10時からは、オープニングセレモニーが開かれる予定です。