国土交通省が近畿圏の新たな高速道路料金案を発表。阪神高速や均一区間の通行料金が、整理・統一されるほか、管理主体の移管により無料開放される区間もあります。

車種区分も統一

 国土交通省は2016年12月16日(金)、近畿圏の新たな高速道路料金案を発表しました。

 阪神高速や均一制の近畿道・阪和道(吹田JCT〜松原JCT〜岸和田和泉IC)、西名阪道(天理IC〜松原JCT)などの通行料金を、1kmあたり36.6円(普通車)の距離制に整理、統一するというもの。阪神高速では、現在の510〜930円(普通車)が300〜1300円(同)になります。

路線によってことなる近畿圏の料金水準が整理、統一される(画像出典:国土交通省)。

 車種も、阪神高速の「普通車」と「大型車」の現行2区分を、NEXCO西日本の「軽自動車等」「普通車」「中型車」「大型車」「特大車」の5区分と統一します。

管理主体の移管で無料開放も

 道路管理主体も整理されます。阪神高速8号京都線のうち、新十条通2.7km(山科出入口〜鴨川東出入口)は京都市に移管し無料に。斜久世橋と油小路線7.4km(鴨川東出入口〜巨椋池料金所)はNEXCO西日本に移管されます。大阪府道路公社の南阪奈有料道路(美原JCT〜羽曳野IC)と堺泉北有料道路(堺JCT〜助松JCT)もNEXCO西日本の路線になります。移管はいずれも2018年度以降の計画です。

高速道路3路線が、NEXCO西日本や京都市に移管される(画像出典:国土交通省)。

 また、一部区間では、発着地が同じならどのルートを通っても同じ料金とし、交通の分散を促します。たとえば普通車で第二京阪・枚方学研IC(大阪府枚方市)から阪神高速の環状線まで走る場合、どのルートを通っても1610円とされます。

 管理移管を除く新料金案は今後、地方自治体の同意を得るなどしたうえで、2017年度の早い時期に導入される見通しです。

【図】値下げも値上げもある阪神高速の新料金案

阪神高速の新料金案。現行に比べ最低料金は安くなるが、長距離は高くなる(画像出典:国土交通省)。