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20代vs40代。年収や貯金額はどのくらいなの? お金の管理はちゃんとしているの? 老後の蓄えは考えているの? 気になるお金事情を、年代別に徹底調査してみました。

20代男性は理想を高く! 希望年収額は「1500万円以上」が20%超え

まずは、自分が稼ぎたいと思う年収額について。これは年代、男女別で結果に違いが出ました。

年代別では、20代のトップは「500〜600万円未満」15.2%。40代は「500〜600万円未満」と「1500万円以上」が同率で13.2%でした。年代が上になると、求めるものも高くなるようです。

【図1】40代では1000万円以上と答えた人が24.4%。20代の16.8%と比べ、年齢が上がると希望額もアップする傾向に(SUUMOジャーナル編集部)

男女別に見てみると、20代男性のトップは「1500万円以上」20.8%、40代男性のトップも「1500万円以上」16.6%でした。「1500万円以上」という結果は変わらずですが、20代のほうが4.2ポイント高め。若いほうが理想を高くもっていることが分かります。2位はどちらも「500〜600万円未満」で、現実を見据えた回答といえるでしょう。
女性のほうは、20代のトップは「350〜400万円未満」で18.2%、40代は「400〜450万円未満」が16.0%で1位。男性よりも求める金額は低めでした。

【図2】年代、男女別ともに40代のほうが希望金額は高い(SUUMOジャーナル編集部)

希望年収額の理由としては、以下のようなコメントが挙げられました。
■20代男性
1位 1500万円以上:忙しくてもいいので充実した仕事とプライベートを送りたい(29歳)
2位 500〜600万円未満:これだけあれば、旅行に行ったり、ブランドものを買っても手元にお金が残り、貯蓄できると思ったから(25歳)
3位 1000〜1200万円未満:1000万円はステータスだから(29歳)

■40代男性
1位 1500万円以上: お金を早く貯めてリタイヤしたいから(42歳)
2位 500〜600万円未満: 今の生活を維持し、かつ多少の貯金をするため(48歳)
3位 1000〜1200万円未満:とりあえず1000万は会社員として欲しいので……(45歳)

■20代女性
1位 350〜400万円未満: 今よりもうちょっと欲しいかな(28歳)
2位 500〜600万円未満: 将来結婚しないと思うから、男性と同じくらい稼ぎたい(26歳)
3位 450〜500万円未満:今は余裕がない。余裕ができて、旅行にも行ける最低限がこれぐらいだと思う(28歳)

■40代女性
1位 400〜450万円未満:ぜいたくはできなくても普通に生活できて、将来のために貯金もできるから(43歳)
2位 450〜500万円未満: 今の年収と同額ですが、毎月少し貯蓄ができる金額なので、現状維持でかまいません(42歳)
3位 500〜600万円未満: 今よりもう少しあると、貯金が増やせる(40歳)

40代は貯めている人とそうでない人の差が大きくひらく結果に

次に、今持っている金融資産額について聞いてみました。

年代別に見てみると、「100万円未満」という人が20代では41.6%、40代でも30.4%でトップでした。しかし2位以下は、20代が2位「100万円台」(16.8%)、3位「200万円台」(9.6%)というのに対して、40代では2位が「3000万円以上」(14.4%)、3位が「1000万円台」(8.4%)という結果に。20代はまだ働いて間もない時期なので、同じ年代のなかではそれほど差がありませんが、40代は蓄えている人といない人の差が大きく開いていることが分かります。

【図3】20代ではあまり変らない貯蓄額。40代になると、貯めている人とそうでない人の差が大きく開くことに(SUUMOジャーナル編集部)

男女別では、20代は男女ともTOP5は年代別の結果と変わりませんが、40代男性の3位は「100万円台」(7.7%)。一方、女性の3位は「1000万円台」(11.1%)。女性のほうが、金融資産額が多いことが分かります。

【図4】20代では男女の差はあまりないが、40代になると女性のほうが資産額は男性より多くなる(SUUMOジャーナル編集部)

貯蓄を意識した年齢ですが、20代は22歳、つまり社会人になったときに意識した人が男女ともにトップ。一方、40代は30歳という節目の年が男女ともに1位でした。20代は貯蓄額はそれほど多くありませんから、「あえて言うなら」22歳という人が多いかもしれません。それに対して、40代では、30歳で「まずい。貯金がない……」と反省し、本気で貯蓄を始めた年が30歳なのかもしれないですね。

コメントを挙げてみると、「22歳:就職を機に、将来のためのお金を確保しようと思った(28歳・男性)」「22歳:社会人になり家計簿をつけるようになりお金の管理を意識するようになった(28歳・女性)」や、「30歳:20代も終わったし、そろそろ……みたいな感じ(43歳・男性)」「20代のときはさほど余裕もありませんでしたが、30代になって将来も考えるようになった(49歳・女性)」など。また、「30歳:生涯独身かな?と思ったので(49歳・女性)」といった意見もありました。
また、40代に突入すると、「40歳:老後に備えて(49歳・女性)」「49歳:これから高齢のネコたちの病気、や葬儀費用などが必要になるから、備えておかないといけない(49歳・女性)」など、現実的な貯蓄理由も増えていきます。

【図5】20代では22歳の社会人になったとき、40代では20代が終わった30歳のときが貯蓄を意識するピーク(SUUMOジャーナル編集部)

年代問わず使い道のトップは「住居費」。20代は将来に向けたスキルアップ費やファッション費も

普段のお金の使い道についてはどうでしょうか。年間の支出のなかで特に意識してお金をかけているものについて聞いてみました。
一番使っているのは、やはり「住居費」。これは20代も40代もともにトップでした。次に多いのは、年代問わず「趣味・娯楽」。3位が年代別では異なり、20代は「食事」(11.6%)、40代は「貯金」(11.2%)でした。
年代・男女別では、20代・40代男性はともに「住居」「趣味・娯楽」「貯金」が3トップで、年代を経ても、同じようなことにお金を使っていることが分かります。異なるのは「学び・スキルアップ」費。20代が9.4%もお金を費やしているのに対し、40代は0.6%。20代男性は将来に向け、スキルアップするために頑張っているようです。
女性は20代・40代ともに「住居費」「趣味・娯楽」「食事」が3トップ。男性と違うのは3位の「食事」が「貯金」より上回ること。また、年代別では20代のほうが「ファッション・雑貨」にかけるお金が5.3ポイントも多いのも特徴的でした。

【図6】女性のほうが「食事」や「ファッション・雑貨」など、目に見えるものにお金をかける傾向がある(SUUMOジャーナル編集部)

20代のコメントで目を引いたのは、「資格試験勉強。将来のための投資だから(29歳・男性)」「高齢になれば仕事も忙しくなる+覚えられる余裕もなくなるので、若い内に幅広く知識を身に付けたい(27歳・男性)」といった将来に向けたスキルアップに関するものや、「ニキビがひどくて、そのせいで何事にもネガティブになってしまうので、お金をかけてでも美容に気を付けて、常に楽しく生活したいから(25歳・女性)」「仕事がある程度服装が自由なため、着ていてテンションの上がる好きな服を着るためにファッションにお金をかけている(26歳・女性)」など美容やファッションに関するもの。

また、40代では「マンションのローンをまだ払っている(43歳・女性)」「住宅ローンの返済額が一番かかるから(49歳・女性)」など、住まいを購入したであろうコメントや、「投資。将来の生活資金を稼ぐために(42歳・男性)」「老後の備えのために、貯蓄や投資にお金をかけている(48歳・男性)」といった、将来のための投資に関するもの。
コメントからも、20代と40代では見据えている将来の時期が少し違うことが分かりますね。

それぞれの年代ならではのお金事情が浮き彫りになった今回の調査。
お金の使い道などでは、20代は40代くらいの将来に向けて行動し、40代は老後を見据えていることが分かりましたし、貯蓄は若いころから意識していないと40代で大きく差がつくことも結果として出ていました。
他人のお金事情をのぞき見してみると、「もう少し貯金しよう」とか、「スキルアップにお金を使ってみようかな」など、思うところもあったのではないでしょうか。自分で稼いだお金ですから、自分の好きに使ってOK。でも、今回の調査をきっかけに使い道を少し意識してみると、将来の生活の豊かさや充実が得られるかもしれませんよ。

[SUUMOジャーナル 20代・40代シングル調査]より
・調査期間:2016年9月16日〜2016年9月21日
・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)
・対象:首都圏居住、年収200万円以上、20代・40代の独身のひとり暮らし
・有効回答数:男女500名(20代:250名(男性 96名、女性 154名)、40代:250名(男性 169名、女性 81名))
(荒川 文乃)