マーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】

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マーリンズ移籍後は初エラー、チームは痛恨の逆転負けで勝率5割に

 マーリンズのイチロー外野手が3日(日本時間4日)の敵地インディアンス戦で2シーズンぶりとなるエラーを記録した。このプレーで痛い追加点を与えてしまったが、米メディアはエース右腕ホセ・フェルナンデスの怠慢なプレーを批判している。

 3-5と2点ビハインドの6回2死一、三塁だった。相手3番・リンドアがフェルナンデスの2球目を捉えて、ライト前へはじき返した。この日右翼に入ったイチローはこれを素早く捕球すると、三塁を狙った一塁走者を刺そうと矢のような送球を見せたが、ワンバウンドしたボールはわずかに逸れ、三塁のプラドも捕り切れず。これにより、一塁走者も生還し、リードは4点に広がった。

 イチローにとってはヤンキース時代の2014年8月19日のアストロズ戦以来、約2年ぶりの失策。マーリンズ移籍後は初のエラーで、地元紙「マイアミ・ヘラルド」のクラーク・スペンサー記者はここまで395守備機会連続で失策がなかったことを自身のツイッターでレポートした。

 ここでフェルナンデスは降板となり、チームにとっても試合の流れを左右する痛い失点となったが、この日、現地で試合を中継した「FOXスポーツ・フロリダ」の解説者、エドゥアルド・ペレス氏は三塁のベースカバーに入らなかったエースの怠慢なプレーに激怒。「これはホセの責任です。言い訳できません。彼はずっとマウンドにとどまっていました」と指摘した。

試合の流れを左右した失点に「彼もそれを分かっているはず」

 その後、テレビ画面がイチローの険しい表情を映し出すと、「イチローは怒っています。外野手がフェルナンデスのためにアウトを取ろうとしているのに」と話し、「イチローが送球をした際に、見てください、フェルナンデスはまだマウンドにいます。(送球が三塁後方に逸れると)彼はここにいなければいけないのです、フェルナンデスの守備位置に関しては弁解の余地はありません。バックアップをしなければいけない」と解説。

 さらに「彼(フェルナンデス)もそれを分かっているはずです。マッティングリー監督も分かっています。そして、この男、イチロー。エラーが記録されてしまい、まったくいい気分ではないでしょうし、何より重要なのは追加点を許してしまうエラーとなってしまったことです」と続けた。

 この日は初回に2番イチローの中前安打をきっかけに3得点。しかし、その後は守備の乱れもあり、大量8失点を喫した。4安打に終わった打線でイチローは2安打と存在感を示したが、勝利につながらず痛恨の逆転負け。マーリンズは2連敗で勝率も5割となり、プレーオフ進出争いも厳しい状況に追い込まれた。