リオデジャネイロ五輪で日本人選手による金メダル獲得の期待がかかる競技の一つが、バドミントン女子ダブルスだろう。高橋礼華と松友美佐紀による通称“タカマツペア”は、2014年に日本人選手初となる世界ランキング1位に君臨、今年だけでも国際大会で5度優勝するなど、リオ五輪の金メダル候補筆頭と言っても過言ではない。

すると、2日、テレビ朝日「報道ステーション」では、「金大本命!バドミントン"最強タカマツ"誕生秘話」と題し、タカマツペア結成エピソードが紹介された。

「ここ最近は自分達のプレーをしっかり出すことができたら勝てるという自信もついてきている」という高橋に続き、松友も「頭で考えているわけではなくて、2人とも自然にバッて動いているので、そういうのは自分達が長く組んできたコンビネーション」と自信をうかがわせた。

だが、もともとはシングルプレーヤーだった二人。聖ウルスラ学院英智高等学校で2007年に初めてダブルスを組ませたという同校・田所光男監督は「高校3年生が引退なんで新しいチームを作らなきゃいけない。どっちかっていうと高橋、松友は余ってた。たまたまシングルス同士の余っている選手を組ませただけ」と驚くべき事実を明かす。

それでも当の本人達は「ダブルスに出る感じじゃなかったので。でも先輩と組む(当時、高橋が2年で松友が1年)ってことは期待されて組まされるのかなって思って」という松友に続き、高橋も「ヤバい、ヤバい、頑張らないと、みたいになってました」と発奮材料になっていたという。

そんな良い意味での勘違いもあってか、すぐさま結果を残した二人。2008年8月にインターハイを制すと、11月には全日本総合選手権でベスト4に入る快挙を成し遂げている。その強さについて、小椋久美子氏は「もともとシングルスプレーヤーなのでカバー力がある。大きく、幅広く動ける」と分析。前衛後衛を巧みに入れ替えるタカマツペアならではのローテーションについても「シングルス力がある二人だからこそできる」と絶賛した。