マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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ワシントン州出身のツインズ右腕、「イチローとの対戦は最高の夢が叶うこと」

 マーリンズのイチロー外野手が8日(日本時間9日)の敵地ツインズ戦に「1番・DH」で3試合連続でスタメン出場し、5打数3安打1打点1得点と活躍した。今季3度目の猛打賞でメジャー通算2971安打とし、3000本の金字塔に29本と迫る背番号「51」との対決を夢見ている投手がツインズにいる。

「対戦できたらすごくクールだよ。イチローとの対戦は最高の夢が叶うことなんだ。もしも、マウンドに立てるなら、小さいころ夢に見ていたものが叶う瞬間となるんだ」

 地元紙「パイオニア・プレス」によると、26歳のツインズ右腕トレバー・メイはこう語っている。1989年9月23日にワシントン州ロングビューで生まれたメイにとって、同州最大の都市シアトルで活躍していた背番号「51」はアイドルだったという。

 イチローがマリナーズにやってきた2001年、メイは11歳だった。このシーズン、イチローは新人王、MVP、首位打者、盗塁王を総なめにしている。

「僕が小さな時から見てきたグループのコアメンバーだった。毎晩見ていたよ。史上最高の一番打者の一人。史上最高の打者の一人でもある。彼と対決できたらクールだよ。彼のプレーを見ることも、ね」

イチローとは対面も対戦もなし、「彼はシアトルで数々の偉大なことを成し遂げた」

 セーフコフィールドに通っていたメイ少年だが、イチローのサインはもらったことがないと、記事では紹介している。その後、2008年にフィリーズからドラフト4巡目で指名された右腕は、2014年にツインズでメジャーデビューを果たしたが、イチローとの対戦も対面もないという。

「まだ会ったことがないんだ。僕は小さい頃に見ていた多くの選手と対戦できた。ジーター(との対戦)は逃した。あれは痛恨だった。アルバート・プホルスとの対戦も大きかったけど、イチローだよ。彼はシアトルで数々の偉大なことを成し遂げたんだ」

 6月1日から臀部の故障で実戦から遠ざかっていたメイはこの日、復帰した。1点ビハインドの6回2死満塁のピンチで4番手で登板。好調のオズナを遊ゴロに仕留め、三塁走者だったイチローを生還させなかった。

 この日の仕事は、このワンポイントで終了。7-5での勝利に大きく貢献した右腕だが、5打数3安打1打点1得点の活躍で打率を.330に上げたイチローとの対戦は叶わなかった。

 現地時間9日(同10日)にマーリンズとの3連戦最終戦を迎えるツインズ。今季最後の対戦で、メイは憧れの英雄と対峙することはできるのだろうか。